HP EliteBook 8460wがやってきた!(その2)

一部の東京生産モデルを除き大半の製品の組み立てを中国で行っているHPのノートPC。今回購入した『HP EliteBook 8460w Mobile Workstation』の発注を行った10月頭は中国ではちょうど国慶節の連休の真っ只中だったこともあり通常より納品までに時間がかかってしまいました。しかしながら、自宅用の自分専用端末の買い替えはほぼ7年ぶり(!!)ということでテンションもMAX。最近子供がなかなか寝付いてくれず、思うように触れない日々が続いているのですが気分の冷めないうちに早速レビューしておきます。

8460wはHPのビジネス向けノートの最上位グレードにあたる”EliteBook”シリーズに属するモバイルワークステーション端末。近年各パーツの汎用化がすすみ、通常端末にもハイスペックな構成が惜しみなく投入されていることからモバイルワークステーションとそれ以外を明確に線引きするのがなかなか困難になっていますが、あえて違いをあげるとすればそれはグラフィックス性能の違い。通常端末が「Radeon」や「GeForce」といったDirectXに最適化された所謂”ゲーム向け”のGPUを搭載しているのに対し、ワークステーションはOpenGLに最適化され映像・画像の編集やCAD作業に適した”プロフェッショナル向け”の「FirePro」や「Quadro」といったGPUを採用するのが一般的。8460wもその例に漏れずFireProを採用しており、持ち運びに適した14型のコンパクト筐体ながら高い信頼性と優れた作業効率が期待できます。

今回購入した端末の主な構成は次の通り。

HP EliteBook 8460w Mobile Workstation
OSWindows 7 Professional (64bit)
CPUIntel Core i7-2630QM (2.0GHz-2.9GHz)
チップセットIntel QM67 Express
メモリ8GB(4096MBx2) 1333MHz DDR3-SDRAM
ストレージ500GB (7,200rpm)
オプティカルドライブBlu-ray書き込み ドライブ (DVDスーパーマルチ付)
webカメラ720p HD Webカメラ
モデムなし
有線LANIntel 82579LM (1000BASE-T/100Base-TX/10Base-T)
無線LANIntel Centrino Ultimate-N 6300 (IEEE802.11a/b/g/n)
BluetoothBluetooth2.1+EDR準拠
グラフィックAMD FirePro M3900 (VRAM 1GB)
ディスプレイ14.0インチワイド (1,600×900/最大1,677万色)
バッテリーHP3年保証リチウムイオンバッテリ(6セル55WHr)

デバイスマネージャの内容はこんな感じ。

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前モデルまでの無骨なイメージから一転して、デザイン性にも気を配った現在のEliteBookシリーズはベース筐体に軽くて丈夫なマグネシウム合金を採用しており、たわみのない高い剛性感を実現。また、14.0型ワイド液晶を搭載するこの8460wで約2.37kgと海外設計の端末にしてはかなり軽量化を意識した重量になっています。発熱量の多い高性能なクアッドコアCPUを採用している割に厚さは最薄部で31.8mmと最近の一般的なノートPCとそれほど大差はありません。全体的に直線的でフラットなデザインを採用していることもありカタログ寸法よりひとまわり小型に感じられる点や、カバンへの出し入れがしやすい点は非常に好感が持てます。

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8460wの上面。EliteBookの中でもモバイルワークステーション向けの端末には専用の筺体カラーとしてガンメタリックが採用されています。一口に”ガンメタリック”といっても明るめのものからほとんどグレーに近いものまでその幅は広く、それにより雰囲気も随分変わってくるのですが、EliteBookの場合はわりと明るめな方。どちらかというとダークシルバーといった感じ。天板はヘアライン加工が施されたアルミニウム素材で高級感抜群。中央のHPのロゴは電源を投入すると白く発光する仕掛けになっています。

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裏面はこちらも今モデルから採用された”HP Easy Access Door”と呼ばれるメンテナンス性を重視した構造を採用。底面カバーがワンタッチで開閉可能でメモリーやハードディスクの交換・増設を容易に行うことが可能になっています。近年、ユーザーによるメモリーの追加を許さない端末をリリースするメーカーもありますが、このあたりは”PC=家電と見るメーカ”と”コンピュータ専業メーカ”の大きな考え方の違いなのでしょう。

液晶画面はLEDバックライトを採用する14.0型ワイドサイズ。液晶表面は当然ノングレア(非光沢)処理が施されており、映りこみはほとんど気になりません。解像度は1,600×900(最大1,677万色)と高いので複数のウィンドウを開いての作業も快適に行なえます。ちなみに、以前HPのモバイルワークステーションの一部に「ドリームカラー」と称したIPS液晶が採用されていた例もありましたが、8460wを含め最近のEliteBookはすべて一般的なノートPCと同じTN液晶に統一されています。これについては、以前何かの記事で「ワークステーションという商品の位置づけを考えれば大型の外部モニターを別途用意しているケースが大半なので、端末側にIPSを採用するメリットは少ない。」といった関係者のコメントを読んだことがあり、これに基づくHPの方針のようです。実際、わたしもHPのプロフェッショナル液晶モニタ『LP2475w』を愛用しており、基本的にはこれにDisplay Port接続して使用するつもりなので支障はないでしょう。

HP EliteBook 8460wがやってきた!(その2)

キーボードはテンキー無しの全91キー。最近流行りのアイソレーションタイプが採用されておりキーピッチは19mm、キーストロークは約2.2mmと十分なサイズが確保されています。配列はHPの端末ではお馴染みのEnterキーの外側にHOMEやPage Upなどが位置するタイプ。Enterキーとそれらのキーとの間は他より若干広めのスペースが確保されていますが、Enterキーのそのものの小ささもあり慣れるまではタイプミスに気をつける必要がありそうです。ポインティングデバイスには、一般的なタッチパッドに加えHPが「ポイントスティック」と呼んでいるThinkPadライクなトラックポイントの2つを装備。トラックポイントは一度使い慣れると手放せないほど利便性の高いインターフェースでありHPがこれを採用したことは大いに歓迎。タッチパッドはマルチタッチ対応でジェスチャー操作も可能。タッチパッドの左上にはオレンジ色のLEDが埋め込まれており、ここを連続タップすることでON/OFFを切り替えることもできます。

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キーボードの左上には電源ボタン、右上には無線LANのON/OFFボタン、QuickWebボタン及びミュートボタンが用意されています。QuickWebボタンはWindows上ではブラウザ起動用のボタンとして動作しますが、電源の切れている状態でこのボタンを押すとわずか数秒で専用OSが起動してウェブ閲覧やメール、音楽再生、写真などを楽しむことができます。端末の高性能化でWindowsの起動時間も改善されてきているとはいえ、ちょっとウェブを見たいだけなのに何十秒も待たされるのは嫌だ!という時には役立ちそうです。

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液晶上部には照度調整用の周辺光センサーと720pのwebカメラが配置されています。

外部インターフェイスはUSB3.0ポートx2、USB2.0ポートx1、eSATA/USB2.0コンボポートx1、DisplayPort、ミニD-sub15ピン、1394aポート、マイク入力、ヘッドフォン・ラインアウト出力、有線LANポート、ExpressCard/54、メモリカードスロット、スマートカードリーダーなどがあり、まったく抜かりのない印象。メモリカードスロットは最近の時流に沿ってSDカード(SDHC/SDXC含)及びMMCにのみ対応。メモリースティックは市場からほぼ淘汰されている現状で8460wに限らず多くのメーカー・端末で非対応化が進んでいるので、どうしても読み書きする必要があれば別途リーダ・ライタを用意する必要があります。

バッテリには今回HPが3年保証を行ってくれる6セル55WHrのリチウムイオンバッテリを選択しています。3年保証のない6セル62WHrの通常のリチウムイオンバッテリもラインナップされていますが、本来消耗品であるバッテリの劣化も含めて3年間の保証を行ってくれるは助かります。公称駆動時間は約4.6時間。クアッドコアを搭載する端末としてはかなり駆動時間が長いようですが、実際のところは後々検証する必要がありそうです。

付属する90WのACアダプタは標準的サイズ。しかしながら3ピンのミッキータイプのケーブルを使用しているため、コンセントからACアダプタまでの間のケーブルはわずかに太め。持ち運びの際やケーブルの取り回しには若干不便そうなので必要に応じて短めで扱いやすいケーブルやコンセントに直接挿せるL字型プラグを別途用意すると良いかもしれません。

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なお、付属するディスクとしてWindows 7(64bit)の再インストール用ディスクとドライバ類を収めた2枚のほか、今回光学ドライブとしてBlu-Rayドライブを選択したことによりWinDVD 10とroxio MyDVDが添付されていました。

外観チェックはこのくらいにして、さっそく参考のためのベンチマークテストを行なってみましょう。8460wに初期導入されているWindows 7はサービスパック未適用の状態でしたので、SP1をインストールした後にWindows Updateで最新アップデートを全てあてた状態で計測を行いました。まずはWindows 7のエクスペリアインデックスから。

HP EliteBook 8460wがやってきた!(その2)

Windows エクスペリアンスインデックス
プロセッサ 7.4
メモリ(RAM)7.6
グラフィックス 5.3
ゲーム用グラフィックス 6.2
プライマリ ハードディスク 5.9

続いてサードパーティー製のベンチマークを実施。まずはOpenGL系のCINEBENCH 11.5から。

CINEBENCH 11.5 (64bit)
OpenGL12.97 fps
CPU4.96 pts
CPU(シングルコア)1.14 pts

続けて「3DMark05」及び「3DMark03」を実施。

3DMark05 (1024×768)
3DMark Score5082 3DMarks
CPU Score17228 CPUMarks
3DMark03 (1024×768)
3DMark Score7807 3DMarks
CPU Score1872 CPUMarks

8460wに搭載されているFirePro M3900はOpenGL寄りに最適化してある製品だけに、DirectXを使用する3DMark系のベンチマークではかなり不利な結果が出るものと予想していたのですが、思ったより高い値が出ています。FirePro M3900はコア部分でRadeon HD 6470Mと共通部分も多いことからそれなりの結果が出ているものと考えられます。これだけのスコアを出せれば軽めのゲームも十分快適に遊べる性能を持っているといえそうで悪くはありません。

携帯性を確保しつつ、ワークステーションならではの高い性能と信頼性を担保してくれるHP EliteBook 8460w/CT Mobile Workstation。ハイスペックオフィスPCとしての使用はもちろん、個人向けとしてみてもかなり魅力的な商品に仕上がっているようです。

次回はドッキングポートなどについてレポートしたいと思います。

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