ロジクール「MX Master 4」レビュー。熟成の先に見えた静かな進化。

ロジクール MX MASTER 4 アドバンスド ワイヤレス マウス 触覚フィードバック 静音 MX2400GR Logi Bolt Bluetooth Unifying非対応 8000dpi 高速スクロールホイール USB-C 充電式 無線 MX2400 グラファイト 国内正規品先日国内販売が始まったロジクールの新しいフラッグシップマウス『MX Master 4』を購入しました。

これまで使っていた前モデル『MX Master 3s』に大きな不満はなかったものの、毎日触れる道具なだけに少しの改良でも確かめてみたくなるのがマニアの性分。迷わず購入を決め、事前予約しておいた次第です。

すでに各所で先行レビューが多数公開されているようなので、細かな仕様やスペックの解説は省き、ここでは実際に使って感じた部分を中心に書き残しておきます。

外観チェック

パッケージは3sと同様に黒を基調としたデザイン。

MX Master 4のパッケージ

パッケージ内容はマウス本体にUSB-C Logi Boltレシーバー、保証書と必要最小限。充電用のType-Cケーブルなどは同梱されていないので、自分で用意する必要があります。

開封の儀

外観はこんな感じ。

MX Master 4 左側面

MX Master 4 右側面

MX Master 4 前方

MX Master 4 後方

基本的なシルエットは3sから大きく変わっておらず、掌の収まりやホイール位置など操作感の軸はそのままです。ただし、細部の手触りは確実に異なります。3sで全体を覆っていたラバーコーティングが廃止され、手触りの良い微細なシボ加工が施されて樹脂素材に変更されています。

これにより3sで課題とされていた経年劣化によるラバーのベタつきや変色に悩まされることは不要になったと思われます。長期使用を考えれば合理的な判断と言えるでしょう。

クリック音は3Sと同様に静かで、静音スイッチの感触も特段変わりなし。深夜に寝室で作業しても家族の眠りを妨げることはなさそうです。スクロールホイールの感触も従来どおり自然で滑らか。高速スクロールとラチェットの自動切り替えも安定しています。

親指周辺の構成変更は今モデルのハイライト。従来の「ジェスチャーボタン」が「触覚フィードバック センスパネル」へと進化しています。マウスの電源がオフの状態ではボタンの押下感はなく、電源を入れると擬似的なクリック感がフィードバックされる仕組み。物理的なボタンから触覚センサーへと切り替わった格好です。

センスパネル

センスパネルを押した際のフィードバックの強さやアクションは「Logi Options+」でカスタマイズ可能。デフォルトでは「Action Ring」が表示され、複数のシステムアクションを選択できる形となっています。

Logi Options+ アクションリング

3Sでは単一のアクションしか割り当てられなかったため、この進化は確かに便利。ただしアプリの起動程度であればタスクバーへのピン留めでも代用できるので、大きな差別化要素とまでは言い切れないのかも。

触覚フィードバック機能に目新しさは感じるものの、「これがあってこそ」と言える場面は現時点では思いつきません。将来的にこのパネルを活かしたアプリケーションや操作体系が広がれば、一気に存在価値が高まるのではないかと思います。

なお、このセンスパネル部はラバー素材となっていて少し滑りやすく、マウスを持ち上げるときに親指がスリップする感覚があります。内側側面にボタンや新機能が増えたことで、親指は「添えるだけ」という設計思想に変わったためではないかと思われますが、マウスをしっかり握り込んで使いたいタイプの人は、慣れるまでやや時間がかかるかもしれません。

とはいえ、全体の質感や造形の完成度はフラッグシップらしく高水準です。

付属するLogi BoltレシーバーはType-C接続。

Type-C接続のLogi Boltレシーバー

Type-Cポートが1つしかない端末も少なくないので、現時点では若干勇み足にも感じますが、今後を見据えれば悪くない判断だと思います。

まとめ

MX Master 4は「刷新」というより、未来を見据えたブラッシュアップという印象です。

3sをすでに持っている人にとって、「買い替えるほどの進化か?」と問われれば微妙なラインですが、手に取って確かめる価値はあります。特にラバーコーティングの廃止は、気に入った道具を長く使いたい人ほど恩恵を感じる部分でしょう。

活用シーン

変化に伴う賛否両論はありますが、MX Master 4もまた旧モデルと同様にクリエーターにとっての「頼れる道具」として日々の作業を静かに支える存在になることでしょう。

吸引式ラップトップファンクーラーをHP OMEN 16で検証

IETS 吸引式ラップトップファンクーラー 温度表示扇風機 インテリジェントな温度測定冷却 13風速(2600-5000RPMターボファン) 静音タイプ CPUクーラー ノートパソコン/ニンテンドースイッチの急速冷却に最適 (アップグレード版)今年購入した自宅用のノートPC『HP OMEN 16 パフォーマンスプラスモデル』(2024年モデル/16-wf1004TX)はCPUにCore i7-14700HX、GPUにGeForce RTX 4070 Laptopを搭載する比較的ハイスペックな端末ですが、画像生成AIなどで高負荷をかけてもCPUの温度は60〜65度程度、GPUも55度前後で安定しており、ノートPCとしては比較的優秀な冷却性能を有しています。

とはいえ、アプリによっては瞬間的に温度が跳ね上がり、サーマルスロットリングが発生して一時的に性能が落ちることもあるので、こうした事象を減らしつつ端末の長期的な故障リスクを下げられないかと思い、排気口から熱気を強制的に吸い出す吸引式クーラー『IETS 吸引式ラップトップファンクーラー (GT202 アップグレード版)』を試してみることにしました。

IETS 吸引式ラップトップファンクーラー  (GT202-アップグレード版)

ノダ製『アトリア』シリーズ引き戸のソフトクローズ交換

2014年に新築したわが家では、当時取り扱われていたノダ製の『アトリア』シリーズを建具に採用。限られた住空間を広く使うため開き戸よりも引き戸を多めに取り入れています。

このアトリアシリーズの引き戸の上端には、閉まり際に戸がゆっくりと引き込まれる「ソフトクローズ」機能用の部品が埋め込まれているのですが、開閉頻度の高い脱衣場のドアで同機構が故障。勢いよく閉めると戸枠にあたって「ゴン!」と大きな音をたてたり、跳ね返って半開きになるようになってしまいました…。

ドアを外してソフトクローズ機構部を確認してみると、ダンパー先端に付いている樹脂製パーツが割れてしまっており、戸枠側に取り付けられているピンを掴めなくなったことで機能不全に陥った様子。幸い、ソフトクローズ部はユニット化されており交換も難しくなさそうだったので自分で部品を調達してDIYで修理することにしました。

KIOXIA『TransMemory U366』は書込み速度が絶望的すぎた

KIOXIA(キオクシア) 旧東芝メモリ USBフラッシュメモリ 64GB USB3.2 Gen1 最大読出速度100MB/s 国内サポート正規品 KLU366A064G現在手元にあるサンディスクのUSBメモリ『Cruzer Fit』を買ったのは10年以上前。USB 2.0対応の小型モデルで発熱も少ないので、カーナビや電子ピアノといった機器に挿しっぱなしで使うのに重宝しているほか、Windowsの回復ドライブ作成用としても活用中。ただし、予備も含め同じモデル・同じ容量のものを複数所有しているため、どれが回復ドライブだったか稀に分からなくなることがあり若干不便に感じていました。

そんなモヤモヤを解消するため、USB3.2 Gen1対応のKIOXIA製64GB USBメモリ『TransMemory U366 (KLU366A064G)』を購入。回復ドライブ用途として十分な容量を持ち、価格も1,000円未満と手ごろであること、そしてテプラなど用途を記したラベルを貼りやすそうなフラットな筐体デザインも選択した理由のひとつです。

Google Pixelsnap充電器を試してみた

Google公式ストアで発売されたばかりの『Google Pixelsnap 充電器』を購入しました。

Google Pixelsnap充電器

PixelsnapはWireless Power Consortiumが推進するオープンな『Qi2』規格に準拠したワイヤレス充電システムの呼称で、GoogleからPixel 10シリーズとともにローンチされたもの。PixelシリーズはPixel 8以降でQiに対応していましたが、従来のQiには充電位置がずれて失敗するという弱点がありました。これに対しQi2は、AppleがMagSafeで採用していたマグネットによる位置合わせを取り込み、標準化することでこの問題を解消。

既存のMagSafeとの互換性も確保されているうえQi2は完全な後方互換性も備えているので、MagSafe対応を謳って販売されているサードパーティ製ケースを装着すれば『Pixel 9a』などのQi対応の旧Pixel端末でもPixelsnapは原則利用可能というわけです。

広告ブロッカーをAdGuardに乗り換えて正解だった話

あつまるカンパニー AdGuard アドガード ファミリー 9台 広告ブロックソフト&アプリ 国内正規版 永続ライセンス(追加料金なし) Windows Mac iPhone Android iPad長らくスマホを使っていますが、ここ数年は広告の存在感が一気に強くなったと感じます。

ウェブサイトを開けば小さな画面はバナーやテキスト広告で埋め尽くされ、しかもその多くが下品、悪質、卑猥な内容ばかり。耐性もリテラシーもあるつもりの私でさえ目にするたびに不快になりますし、そんなものに無駄に通信量を削られているという事実も腹立たしいばかり。もはやスマホを所有する上で広告ブロックアプリの使用は欠かせないものと実感しています。

そんな背景から私用のAndroidスマホには『280blocker』をインストールして使用していましたが、Googleの広告ネットワークに於ける権益保護のために設けられた「他のアプリが広告を表示するのをブロックしたり妨害したりすることは不可」とするポリシーへの違反を理由にPlayストアでの配信が昨年停止。対抗措置として280blocker側は旧利用者にapkファイルを直接配布することで、今なお再インストールや継続利用を可能としてくれていますが、収入の道が絶たれたAndroid版へ継続投資は難しいようで最近はフィルターをすり抜ける広告も目立ってきたうえ、お盆前後に発生したDNSサーバの障害対応も1週間以上放置されるなどしており、限界を感じざるを得ない状況となっていました。