中国レノボ・グループによる米IBMのPC部門買収が完了し、DELL、HPに次ぐ世界第3位のPCメーカーが誕生しました。日本法人となる「レノボ・ジャパン株式会社」も4月28日付けで設立され、5月2日から営業を開始しています。
これをもってIBM製品としてのPCはなくなるわけですが、今後5年間はIBMの名称は使用され続け、「ThinkPad」「ThinkCentre」といった商品ブランドも引き継がれるので消費者側がすぐに実感することはなさそうです。また、”ThinkPad”を開発してきた日本のIBM大和研究所からも関連部署がレノボへ移管。従来通りノートPCに関するワールドワイドな開発拠点として機能し、これまで同様の製品開発が行われるため、ThinkPadの方向性が変わることも当面はなさそう。今後はブランド志向の強いユーザーにどこまでアピールしていくことができるかが課題でしょう。
現在のPC/AT互換機繁栄のきっかけをつくり、自らも数々の魅力ある製品を世に送り続けてきた巨人IBMのコンシューマ市場からの撤退には古くからのPCユーザーの多くが複雑な気持ちを抱いていることでしょう。