『Samsung SSD 850 EVO』でEliteBook 8460wを爆速化

Samsung SSD 500GB 850EVO 2.5インチ内蔵型 正規代理店保証品 MZ-75E500B/IT愛用のモバイルワークステーション『HP EliteBook 8460w』も購入からまもなく4年。

画像編集など負荷の大きな作業で連日利用してますが、性能面では未だ困ることもないのでしばらくはこの端末と付き合っていくつもりでいるのですが、このところ取扱うデータのサイズが増大しておりハードディスクの転送速度がボトルネックとなるケースが増えてきたためSSDに換装することにしました。

交換用として入手したのは『Samsung SSD 850 EVO』の500GB版で価格はAmazon.co.jpのタイムセールで21,800円。HDDに比べればまだ割高感のあるSSDですが、同じ容量であれば価格は2,3年前の半分以下ですから随分と入手しやすくなったものです。

Samsung SSD 850 EVO

本来なら換装のタイミングでOSをクリーンインストールし直したいところですが、近いうちにWindows 10にアップデートしようと思っているので今回は既存のHDDからSSDにデータをまるごと移行して凌ぐことにしました。

「Samsung Data Migration」を使ったデータ移行

ストレージ換装に伴うデータ移行ツールは有償・無償含めいくつか選択肢がありますが、今回は大人しく850 EVOに付属している「Samsung Data Migration」を利用。

同ソフトはWindows上で実行するタイプなのでD2D(Disk to Disk)によるリカバリ用のパーティションなどWindows環境から直接開くことの出来ないものはコピーすることが出来ませんが、この先Windows 10にアップデートして問題が生じなければわざわざ7に戻すことは無いでしょうし、いざとなれば別途付属してたディスクから再インストールすることも可能なので問題はないと判断。

Samsung Data Migrationをインストールしたら、別途用意したSATA-USB 3.0変換ケーブルでPCと850 EVOを接続。わたしは別途購入しておいたサムスン純正の『ノートパソコン用アクセサリキット(SMOP-NOTE/K)』に含まれる変換ケーブルを利用しました。

作業中のアプリケーションをすべて終了したことを確認したら、Samsung Data Migrationを起動。

Samsung Data Migrationでデータ移行

「開始」で次のページに移動するとソースディスク(コピー元のHDD)とターゲットディスク(換装用SSD)の情報が表示されます。

Samsung Data Migrationでデータ移行

デフォルトではCドライブだけがコピー対象となるようですが、必要に応じパーティションの追加や容量変更も可能。但し、先述のようにD2Dリカバリ用ののパーティションを選択してもその内容まではコピーされないので注意。「開始」押下すると確認のダイアログが表示されるので「はい」で次へ。

Samsung Data Migrationでデータ移行

データ移行中はその状況がプログレスバーで表示されます。

Samsung Data Migrationでデータ移行

要する時間は移行データの量や利用するPCの環境にもよりますが、わたしの場合は20分強で無事に完了。

Samsung Data Migrationでデータ移行

端末をシャットダウンしたら精密ドライバを用意して換装作業にとりかかります。

HDDからSSDへの換装

HPをはじめとした海外メーカーによる端末はメンテナンス性が高く、拡張や換装が容易な設計となっているものがほとんど。ある程度ハードの知識を有していれば何も見ずに作業出来てしまうと思いますが、機種によっては特殊な構造だったりするのでそうした場合は公式サイト上に公開されている作業手順を参考に作業をしていくと良いでしょう。

今回換装を行うEliteBook 8460wも作業は容易。まずは端末を裏返し、底面のリリースボタンをスライドさせるだけでバッテリーと底面カバーを取り外すことが出来ます。(感電・ショート防止のため、作業中は必ずバッテリーを外しておきましょう!!)

EliteBook 8460w 分解

パッと見ハードディスクは見当たりませんが、左下のスマートカードスロットのタブを中心方向に引っ張りながら持ち上げるとHDDが固定されているブラケットがお目見え。

EliteBook 8460w ハードディスク

プラスの精密ドライバーで3箇所のネジを緩め(スプリング?で固定されているので、緩めきっても外れません)、タブを左側に引っ張るようにしてスライドさせるとHDDが本体から分離します。

EliteBook 8460w ハードディスク取り外し

8460wにもともと搭載されているHDDは『HGST Travelstar 7K500 (HTS725050A9A364)』。SATA2接続の500GB/7200rpmの製品で今となっては貴重なセクタ長512バイトの非AFTハードディスク。

HGST Travelstar 7K500 (HTS725050A9A364)

HDDは側面の4箇所のネジでブラケットに固定されているので、これを外して新しいSDDに交換。元のHDDが9.5mm厚なのに対し850 EVOは7mm厚と薄型ですが、スペーサーを利用する必要はありません。

ハードディスクからSamsung SSD 850 EVOに交換

あとは逆の手順で組み戻して作業完了。簡単なもんです。

交換後のインプレッション

電源投入時に表示されるWindowsのブート画面ではプログレスバーの最初の1コマも表示されないうちにログインに遷移するあたりさすがはSSDと唸らされます。PhotoshopやIllustratorなどといった重量級のアプリケーションもあっという間に起動してしまうので、一息つく暇もなくなりました(苦笑)。体感でここまで変わると今までが一体なんだったのかと…。

その差を如実に表すのがベンチマーク。換装前のHDDでは以下のような状態でしたが…

HGST Travelstar 7K500のベンチマーク

850 Evoに換装後は以下の通り。

Samsung SSD 850 EVOのベンチマーク

しばらく見ない間にCrystal Disk Markの計測内容や並びが変わっていて昔とったベンチマークとの比較が出来なくなってしまったのが残念ですが、今回計測した両者の結果を単純に見比べただけでもその差は歴然。

なお、元のHDDがSATA2(3Gbps)対応品だったのでてっきり端末自体がSATA2までしか対応していないのかと思い込んでいたのですが、QM67 ExpressチップセットはSATA3(6Gbps)対応だったようで問題なく高い値を叩きだしています。折角のSSDもここがボトルネックとなって最高速が得られないケースが多く見られるようなので一安心。

その後「HP 3Dドライブガード」のアンインストールや、デフラグ・Superfetchの無効化などSSD環境にあわせたチューニングを行って快適さもさらにUP。これでWindows 10時代に向けた備えも万全です!!

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