先日のSSD化で見違えるほど快適になった『HP EliteBook 8460w』にWindows 10をインストールしてみました。
ラップトップながら安定稼働が第一のワークステーションという位置付けの同端末だけにリリースされたばかりのWindows 10を導入することに若干の抵抗を感じなくもありませんが、使用中の主なアプリがWindows 10でも問題なく動作するとの情報を耳にしたことに加え、SSD換装に際し既存のHDDを複製して移行を行ったため遅かれ早かれクリーンインストールする必要もあったことからこの機に最新OSを体験してみようという算段。まぁ、何か致命的な問題が見つかればWindows 7に戻せば良いだけの話しですし。
ということでさっそく作業開始!!
Windows 7および8.1からは無償でアップグレードが行えるWindows 10ですが、MicrosoftでInsider Programを担当するGabe Aul氏による「アップグレードの提供を受けるには初めに対象OSからのインプレースアップグレードを実行する必要があり、直接クリーンインストールすることはできない」とのツイートを受け既存のWindows 7 Professional環境からアップグレードを実行するも、「システムで予約済みのパーティションを更新できませんでした」とのエラーで失敗。
ググってみたところWindows 7導入時に作成された100MBのシステム予約領域では容量が足りないらしく、最低でも350MB程度は必要とのことなのでフリーの「EaseUS Partition Master」でパーティションを操作した後アップグレードを開始すると、以降は何ら滞りなく30分ほどで更新が完了しWindows 10が起動。何かしらネタになるトラブルを期待していたのは秘密(笑)。
一連の動作を軽く確認した後、システムのプロパティでライセンス認証が通っていることもあわせて確認。
しばらくこの環境で検証を行うのも手ですが、旧OSから継承した環境や設定が悪さをする可能性が高く問題がおきても原因の切り分けが困難なので続けざまクリーンインストール作業を開始。
あらかじめMicrosoftの「メディア作成ツール」でダウンロードしておいたWindows 10のISOイメージを焼いたDVD-Rよりブート。アップデートにより一度認証は通っているので途中2度ほど求められるプロダクトキーの入力はスキップしてOK。また、先のアップデートによりロールバック用のパーティションが生成されるなどしているのでインストール先の指定画面ではCドライブのパーティションを一旦全削除してインストール。要する時間は環境にもよりますがSSD化した8460wで30分ほど、HDDだと1時間は見ておいた方が良いかもしれません。
クリーンインストール直後のデスクトップはスッキリして良い感じ。デバイスマネージャーを覗くと「不明なデバイス」が3つ並んでいましたが、これらは「Validity fingerprint ドライバ」「JMicron Card Reader ドライバ」「HP 3D DriveGuard ドライバ」をインストールすることで解消。
また、ホットキー操作とドッキングステーションからの音声出力を正しく機能させるため「HP HotKey Support」と「IDT High-Definition (HD) Audio ドライバ」も併せて導入。HotKey Supportの導入にあたり「.NET Framework 3.5」が必須となるので[スタート]-[設定]-[システム]-[アプリと機能]より「オプション機能の管理」、「機能の追加」と辿ったところから追加インストールしておきましょう。
個人的に最も気がかりだったディスプレイ アダプター(VGA)は最初から「AMD FirePro M3900」と正しく認識されており、ドライバもhpが公開しているものより新しいVer.15.201.1001.0が適用された状態。
直後に走ったWindows UpdateでCatalyst Control Centerも自動インストールされるなど予想外に至れり尽くせりな対応でした。
ちなみに、Windows 10をクリーンインストールした際に確保されるシステム予約領域サイズのデフォルトは500MBのよう。
Windows 10の印象ですが7と8.1を足して2で割ったようなUIに多少の戸惑いは感じるものの、全体的にキビキビした動きで印象は悪くありません。OfficeをはじめAdobeやNikonによる画像処理系のアプリも問題なく動作していますし、Windows 7環境で生じていたDisplayPort接続した外部ディスプレイへの切替がスムーズにいかない事象も解消されて大助かり!8460wの素性の良さもあり非常に安定して動作しているのでいざとなればWindows 7に戻そう…なんて考えも見事に吹き飛んでしまいました。
かつては「最初のSP(サービスパック)が出るまでは様子見」が定説だったWindowsですが、Windows 10そのものがWindows 8.1へのSP適用版的な感じになっているのでこれまでのOSより安定しているのかもしれません。OSビジネス転換に向けた「最後のWindows」とも言われる同OSの今後が楽しみです。