昨今のテレビにはHDMI 1.2aで定義された「HDMI CEC」に基づいてHDMI接続した機器を制御する機能が実装されており、そこに各社が独自の拡張を加えた形でパナソニックの「ビエラリンク」、ソニーの「ブラビアリンク」、東芝の「レグザリンク」 といったものが提供されています。
これによりテレビ側のリモコンで周辺機器の基本操作が可能となり、実際に我が家のパナソニック製液晶テレビ『VIERA TH-L37D2』でもリモコンを持ち替えることなくAVアンプへの音声切り替えやNexus Playerの基本操作が可能で大変重宝していたのですが、昨年末に買い換えた『VIERA TH-55CX800N』ではそれらの連携がうまく機能しません。
ビエラリンクは有効になってるにもかかわらずAVアンプの電源がOFFの状態では音声出力設定内で「シアター」が選択出来ず、Nexus Playerはホーム画面すら操作出来ずどうにも不便。といいながらも1年近く放置していたわけですが…先日たまたま設定を見直していた際に気になる箇所を見つけたのでそこを弄ってみたところ見事解決。問題だったのはメニューの機器設定配下の「ビエラリンク(HDMI)設定」ではなく、HDMI接続機器の画面表示時にメニューに現れる「HDMIオート設定」の方でした。
「HDMIオート設定」にカーソルを合わせた際に表示されるヒントや操作ガイドには「HDMI端子に入力した4K映像が正しく表示されない場合に、入力信号に合わせて設定します。」といったようなざっくりした説明しかされていないうえ、今のところ4K対応の周辺機器も所有していないので初期値である「モード2」のまま放置していたのですがこれを「モード1」に変更して本体の電源を入れなおすと問題は全て解消。
とはいえ、「モード1」「モード2」がそもそも何を意味しているのか分からないのも気持ちが悪いので少し調べてみたところ、後継機種である『VIERA TH-55DX750』の説明書内に少しばかり詳しい記述を発見。
HDMIオート設定について
本機は、4K対応機器接続時に、より高精細かつ広色域な映像を再生できるよう対応しています。
モードが2種類あり、状況に応じて設定を変更してください。設定を変更するには、入力切替ボタンで機器を接続しているHDMI入力に切替、「HDMIオート設定」を選んでください。モード1:
接続機器との互換性を優先するモードです。モード2で映像や音声が正しく出力されない場合に設定します。(映像が赤いときや音声が出ないときなど)モード2:
接続機器の4K映像出力に対応するモードです。(お買い上げ時の設定)
「4K対応機器接続時に…」とあるにもかかわらず、4Kに対応していない機器にまで影響が及んでいるのが不可解ではありますがパナソニック独自のビエラリンクだけに「モード2」では4Kか否かにかかわらず他社製品との互換性に何らかの影響が生じているのかもしれません。
4Kビエラをご利用中の方で接続したHDMI機器の認識や制御が上手くいかず悩まれている方がいらっしゃったら、「HDMIオート設定」の変更を試されてみてください。(ない、設定変更後はビエラの入力切替か電源の入れなおしを行わないと設定が反映されないようなのでご注意を。)