Nikon D500を2か月使って感じたこと

Nikon デジタル一眼レフカメラ D500 ボディDXフォーマットのフラッグシップモデル『Nikon D500』の購入からもうすぐ2ヶ月。

2009年に発売された『Nikon D300S』から約7年ぶりの刷新となったDXの3桁機には、プロ向けの最高峰『Nikon D5』に迫る機能・性能を与えられておりニコンの気合の入れようが見て取れます。

センサーサイズの違いによる解像度の差ばかりは如何ともし難いものの、それを逆手に取った全面AFポイントがポートレート撮影に於ける構図の自由度を上げFXでは躊躇われる大胆なカットも狙えるようになりました。また、比較的軽量・コンパクトなボディが実現する機動性の高さもあり様々な場面で重宝しています。

本機の仕様や画質については今更説明する必要はないでしょうから、ここでは個人的な感想を中心に残しておくことにします。

D300Sとの主な違い

その気にさせるシャッター音という点に関してはD300Sに分があるものの、フィーリングの良さはD500が数段上手。高解像度化が進み「カメラブレ」も指摘される現状に即し、ミラーショックやシャッターショックも小さく抑えられています。

中央測距点で公称最低-4EVというAFの暗所合焦性能は驚嘆に値。-4EVと言えばほぼほぼ暗闇に近い状態ですが、そんな中でもAF補助光なしでピントを合わせられるカメラは現状D5、D500、D850くらい。大きく向上した高感度耐性とあわせて確実にシャッターチャンスを狙えるのでとにかく頼もしい。まさに新しい世界が開けた感じ。

D300Sで一番の不満だったISO感度の下限も一般的な100にまで引き下げられ、シャッタースピードの自由度が増した点にも大きな恩恵を感じています。

また、180KピクセルRGBセンサーと新アルゴリズムの採用で各段に精度が向上したマルチパターン測光とオートホワイトバランスは見たままのイメージに近い素直な画をアウトプットしてくれます。D300Sの露出はかなり暗めに暗めに持っていきたがる傾向にあったうえ色かぶりも強くかなりの補正が欠かせませんでしたが、D500ならそんな手間も必要ありません。

D5に合わせたボタンの配置変更やサブセレクターの追加も操作性の向上に大きく寄与。シャッターボタンの脇に移動したISOボタンは移動しながらの撮影が多いわたしには大変便利ですが、サブセレクターでのAEロックには個人的にちょっと違和感…。

一部のユーザーの間ではファインダーが丸窓化されたことが一番のトピックになっていたようですが、従来の角形でも実用性は同じ。まぁ、アイピースが外れにくくなったことや、アイピースシャッターが内蔵された点は確かに便利ですけど。

各AFエリアモードの得手不得手

昔は風景写真一辺倒でしたが最近はポートレートを始め動体撮影を行う機会も多いので、AF-C選択時に利用出来る各AFエリアモード(のうち、「オートエリアAF」「3D-トラッキング」「グループエリアAF」の特性把握には特に時間をかけました。

「オートエリアAF」は人物の顔を認識した場合はそちらを優先してピントを合わせその動きにも追随するというもので、フォーカスポイントがファインダー内を自由に動き回る様は未来的。D300Sにも「オートエリアAF」は存在しましたが、あくまで手前の被写体にピントを合わせるだけでだったので隔世の感があります。

153点ものフォーカスポイントをフル活用し画面の端の端まで追いかけてくれるので、構図に制限がなくフレーミングにだけ集中しておけばOK。ただ、ポートレートに使う場合は全身ショットやニーショットまで。あくまで「顔認識」であって「瞳認識」ではないので、鼻付近に合焦することも多く被写界深度を浅く取りすぎると締まりが甘くなりがち。一応、フォーカスポイントは顔全体をウロウロしているので連写しておけばどこかで瞳へのジャスピンは狙えますが歩留まりは悪いかも。

「3D-トラッキング」も「オートエリアAF」と同様に被写体を自動追尾するタイプのものですが、こちらは半押しで被写体にピントを合わせるとその色を認識して追い続けるというもの。顔認識の効かない動物や乗り物などを追尾するのに便利です。

その性格上似たような色のものと交錯するとそちらに引きずられてしまううえ「オートエリアAF」と同様にやや安定感に欠ける印象はあるものの、条件さえ合えば気持ちよく追随します。ただ、高速且つ不規則に動き回る被写体(全力で走る動物など)に対しては遅れを見せる場面もあったので、こうしたシーンでは従来通り「ダイナミックAF」を用いた方が良さそうです。

一方で意外に使い勝手が良いように感じたのは「グループエリアAF」。「シングルポイントAF」よりも広い範囲で被写体を捉えてくれるのでモデルをバストアップで狙うシーンでも確実に捕らえてやすかったですし、飛行機やレースなどの撮影にも重宝しそう。また、AF-Sとの組み合わせでは顔認識も働くのであまり動きのないシーンでのポートレートやスナップには最適そうでした。

事前にこれらの癖を把握したうえで状況に応じてうまく使い分けられるとミスショットも減りらせそうです。

1日使い倒すなら予備バッテリーは必須

これまで使ったことのあるD70やD700、D300Sあたりは予備電池を持っていってもほとんど使う機会がありませんでしたが、高解像度化したD500ではカメラぶれにも気を配る必要が出てきたことからライブビュー撮影を利用する機会が増え背面液晶がガンガン電池を喰らうので手放せなくなりました。

また、スマートフォンと連携する「Snapbridge」用に搭載された無線LANやBluetoothもバッテリー消費も一因なので、不要であれば機内モードに設定しておくなどの配慮が必要。

ファインダーでの撮影がほとんどであってもD300Sに比べ確実に電池の減りは早いので、旅行や撮影に行かれる際は純正の『Li-ion リチャージャブルバッテリー EN-EL15a』を複数用意しておく必要があります。

まとめ

DXフォーマットの旧フラッグシップを謳ったD300Sの登場から約7年を経てようやく登場した最新フラッグシップモデルD500。

フルサイズにはフルサイズにしかない良さがありますが、APS-Cだからこそ実現しうる機動性の高さと画角が大きな武器となることもあります。それをかってD300/D300Sを愛用してきたユーザーにとってD500は待ちわびた一台でしょう。

プロ使用にも耐えうる役目を担わせられたことで本体価格は20万超と大きくアップしましたがそれに見合う価値はあります。今もD300/D300Sを愛用するユーザにとっては間違いなく乗り換えを検討するに値する一台です。

毎年ニューモデルが投入される入門機と違ってこのクラスのカメラはメーカーからの価格統制が厳しいようなので購入を待ったところで大きな値下がりは望みにくいので、現在買い替えを検討中の方がいらっしゃれば早めの実行をオススメします!

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