先に発症していた子供が我が家に2つある電子体温計のうち新しい方(2013年購入のテルモ『電子体温計 C231』)を持って自室で寝込んでいたためわたしは古い体温計を持って宅内隔離に臨んだのですが、こちらは20年ものの体温計で計測には最低でも10分かかってしまう仕様。38度超の発熱下で何分もしっかり脇にはさみ続けておくのがあまりに難儀だったので、ベッドの中から今時な予測検温・実測検温兼用タイプの『けんおんくん MC-688』を注文。翌日到着してからは検温のストレスも軽減されその後のスムーズな回復に繋げることが出来ました。
本体は飽きのこないシンプルなデザインで清潔感があります。今時の電子体温計らしく、予測・実測両対応で前回値メモリ、オートパワーオフなどといった基本機能は当たり前に装備。他社製品との差別化要素は予測検温に要する時間が約15秒と短時間なことでしょう。テルモ社の予測検温時間は約20秒ですからオムロンは5秒ほど短め。ただが5秒ですが本当に具合の悪い時はその5秒さえきつく感じるはずなので短いにこしたことはありません。また、計測完了時のアラームも手元のテルモ製品より聞き取りやすいので気づいたら計測終わってた…なんてこともありません。
一方、残念に感じたのがバックライト非搭載な点。液晶表示部横にお知らせランプが搭載されているので、その明かりが回り込んでバックライトの代わりを果たすのだろうと勝手に思い込んでいたのですが、電気を消した暗い部屋では普通に見えません。この点はテルモに軍配。オムロンもこうした要望が少なくないことを認識していない訳がないと思うのですが、敢えて採用しないことに何か理由でもあるのかな?
収納ケースは先端から液晶部までを覆う部分的なものですが、常時清潔に保っておきたいものなのでこのくらい割り切った仕様の方がお手入れもしやすくて良いのかもしれません。ただし、ケースに収納する際に本体後方の電源スイッチに触れてしまい無駄に電源ON/OFFしてしまうことがあるので、そこは次期モデルにて対応を検討してほしいところ。
ちなみに電子体温計のメーカーが定める製品の耐用期間が約5年と非常に短いことを今回初めて知りました。これはスイッチ等の摩耗や劣化が想定される部品を考慮して設定された年数らしく5年を過ぎたからといって計測精度が大きく落ちるわけでもないですし、そんなに過酷な環境で使われるものでもないため普通に10年以上使っても「何にも問題ないよー」というケースが大半だと思われますが、予測式計測の元となるデータは各メーカーが定期的に見直していると思われるので予測式を中心に活用されている方は精度向上のため一定期間での買い替えを検討してもよいかもしれません。
そうはいっても体温計の買い替え(廃棄)という行為自体に強い罪悪感を感じてしまうのは水銀体温計を知ってる世代だからでしょうか…(苦笑)。