現在書斎で利用しているNexus 7(2012)のバッテリーとNANDの性能低下がこのところ顕著になってきたことから代替機としてAmazon.co.jpの廉価タブレット『Fire タブレット』をオーダー。週末はちょうどセール中だったこともあり「Amazonプライム」会員向けの通常の価格からさらに1,000円引きの3,980円で購入することが出来ました。
発売開始直後は商品到着までに1ヶ月を要するケースもあったようですが、リリースから半年ほどが経過した今はさすがに在庫も潤沢あるらしく注文翌日に到着。
封筒タイプの簡易なパッケージにコスト削減の努力が見てとれますが、それをもってしても8,980円(プライム会員なら4,980円)という価格は単体ベースで赤字であることは間違いないはず。顧客を囲い込もうという思惑があるにせよ、この価格を実現出来るB2C事業者はグローバル企業であるAmazonを於いて他にないでしょう。
今更開梱の儀をやっても仕方がないのでここではNexus 7(2012)との簡単な比較をば。
Fire タブレット | Nexus 7(2012) | |
---|---|---|
OS | Fire OS | Android |
CPU | MediaTek MT8127 (Cortex-A7) 1.3GHz クアッドコア | NVIDIA Tegra 3 T30L 1.3GHz クアッドコア |
RAM | 1GB | 1GB |
ストレージ | 8GB | 8/16/32GB |
液晶 | 7インチ IPS | 7インチ IPS |
解像度 | 1,024 x 600 (171 ppi) | 1,280 x 800 (216 ppi) |
通信 | IEEE802.11 b/g/n、Bluetooth 4.0 | IEEE802.11 b/g/n、Bluetooth 3.0+EDR |
メインカメラ | 200万画素 | 無し |
サブカメラ | 約30万画素 | 120万画素 |
GPS | 無し | 有り |
各種センサ | 加速度、ジャイロ | 加速度、ジャイロ、コンパス、磁気 |
外部SDカード対応 | ○ | × |
スピーカー | モノラル | モノラル |
バッテリー容量 | 2,980 mAh | 4,325 mAh |
サイズ | 191 x 115 x 10.6 mm | 198.5 x 120 x 10.45 mm |
重量 | 313g | 340g |
販売価格 | 8,980円 (プライム会員 4,980円) | 19,800円 |
Androidタブレット普及のため19,800円という当時では異例の低価格で販売されたNexus 7(2012)はFireタブレットの先輩とも言える存在。CPUやメモリなど基本的なハードスペックは互角…というか、おそらく同端末を大いに意識して開発が行われたことは言うまでもありません。
コストとの折り合いをつけるためGPSや一部センサは省かれたものの、Nexus 7(2012)にはないメインカメラの搭載や外部メディアのサポートなどにより使い方によってはこちらの方が便利という方もいらっしゃるかもしれません。
両者を持ち比べるとFire タブレットの方が縦横とも数ミリずつ小さく、重量も軽いので片手でも扱いやすく取り回しは楽。厚さの違いもその差0.15mmと誤差程度。
その気になればNexus 7(2012)用のクレードル『Nexus 7専用ドッキングステーション』にFire タブレットを立てて動画視聴することも出来ます。(Fireタブレットにはポゴピンが用意されていないのでさすがに充電までは出来ませんが。)
Fire タブレットの液晶はNexus 7(2012)と同じIPSながら視野角は若干狭くやや黄色がかった発色。ひょっとするとKindleアプリで電子書籍を読む際に目の負担が少ないよう敢えて色温度を抑えた設定にしているのかも…などと前向きに考えてみたものの、実際のところ値段なりのパネルということだと思います。
解像度の低さはプライム動画を視聴するにはほとんど支障ありませんが、ブラウザで細かいフォントを表示すると若干読みづらく滲んだような感じになってしまいます。このあたりは割り切るほかありません。
まぁ、通常ここまで小さなフォントで表示することはないと思いますが、気になる方はフォントの種類やサイズをあれこれ弄ってみた方が良いでしょう。
Androidをベースにカスタマイズが施された独自のFireOSの制限などから、Amazonの提供する様々なサービスを消化することを目的とした専用タブレットとしての色合いが濃いのは間違いありませんが、プライム会員など動画や音楽、電子書籍、ショッピングなどAmazonへの依存度が高いユーザーはサブ端末として一台持っておいて損はありません。
Amazonはコンシューマー向け端末事業を縮小するとの話しもありますが、こうした割り切りの良い意欲的な端末は嫌いではありません。もし次期型の計画があるのであればその動向が気になりますね。