「芝を張ると雑草を取るのが大変…」という話しをよく耳にするので我が家の庭は真砂土を敷いただけの状態で2年近く放置していたのですが、弱酸性の真砂土は雑草の成長に好都合の環境らしく芝の有無など関係なしに次から次へと生え広がります。草むしりが趣味と豪語するうちの嫁が定期的に一掃しているにもかかわらずゾンビの如く湧いて出る彼らの生命力にはただただ驚かされるばかり。
いっそ除草剤で不毛地帯にしてやろうか…なんて考えも頭をよぎりますが、子供や植栽への影響が心配なのでそうもいかず。それならいっそ芝を植えて雑草を目立ちにくくするのもひとつの手では?という安直な考えからこのタイミングで芝を張ってみることにしました。
省力管理が可能なセントオーガスチングラス
近隣のホームセンターや花苗屋で取り扱われている芝といえば高麗芝か姫高麗芝が一般的ですが、今回は耐陰性に優れアレロパシー効果で雑草を寄せ付けにくい特性を備えるという「セントオーガスチングラス」(イヌシバ)を選択。
ニラのような幅広の葉で踏圧に強く裸足で歩いてもチクチクしないうえ、成長も早く濃緑で密度の高いターフを形成することからゴルフ場や学校、公園でも利用されている近年人気の品種ですが、生憎ホームセンターなどでの流通がなく一般家庭向けの販売ルートはネットが中心のようなので今回は楽天に出店されているプロジェクト鹿児島さんを利用。
植物をネットで購入することに若干の不安はありましたが、青々とした立派な芝が届きました。
今回注文しておいたのは8平米分。庭の広さを考えるとこの量では全然足りないのですが、時期的にクール便利用となるため配送料も高くつくうえ一度に全面に敷き詰めるのはDIYではさすがに無理ですからね…。
いざ、芝を張る
整地作業では石と目にみえて粘土質な部分を取り除きつつ不陸を均す程度に数センチ掘り下げ、そこに余っていた砂と培養土、多めに用意しておいた市販の目土の一部をすき込んで通気性と排水性を改善。そこに届いた芝を目地張りし、目土をかぶせたところにたっぷり散水して完成。
初めての割りに悪くない仕上がりですが、約4時間ほどかかった作業で腕と太腿がパンパン。今夜は爆睡すること間違いなしです。
しばらくは水やりなどが大変でしょうが、しっかり根付いてくれると良いなぁ。
芝張りから1ヶ月(2016-06-17)
当初目土に覆われていた部分も1~2週間ほどで青々とした若葉に覆われ、匍匐の成長により目地も少しづつ詰まって目立たなくなってきました。
もう1ヶ月もすると継ぎ目は分からなくなるのではないでしょうか。
水やりは最初の1週間こそ欠かさずあげていたものの、その後は梅雨に入ったこともあり天気の良い週末にホースで水を撒く程度の手抜き管理ですが随分と丈夫な芝らしく全く問題は見られません。高麗芝ほど神経質に管理しなくて良いので助かります。
養生のためこれまで芝には立ち入らないようにしていましたが、草丈もだいぶ伸びてきていたので上の写真を撮った後に芝生鋏で軽く刈り揃えておきました。これにより病害虫の抑制と更なる横への広がりを期待。
本格的な芝刈りや投肥は梅雨が明けてからかな。
芝刈り機を購入(2016-07-18)
セントオーガスチングラスはすっかり定着し日々青さが増しています。
梅雨が明けたら月一程度の芝刈りは欠かせなくなりそうですが、前回作業した際に回転鋏で対応するには少々骨が折れる広さであることと柔らかい葉質ゆえ刈り込んだ葉を熊手で搔き集めるのが難しいことが判明したため『芝刈り機 刈る刈るモア(KKM-200)』を入手しました。
詳細はこちらをご覧ください。
越冬(2017-02-08)
冬枯れのため11月には全面が茶色に染まってしまった駐車スペース周りの高麗芝に対し、セントオーガスチングラスは緑が一部に残った状態をキープしたまま冬を越えました。
暖地型の芝なので寒さへの耐性が不安要素でしたが、九州の冬くらい屁でもなかったようです。これなら全体が緑に戻る時期も早そうです。
病害虫対策としてこまめな手入れが欠かせない高麗芝に対しセントオーガスチングラスは基本的に放置プレイで構わない(過度な乾燥にだけ注意)ようですが、春から夏にかけて成長が著しいので芝刈りの頻度にだけは気をつけておいた方が良さそうです。ひと夏放っておこうものなら庭がニラ畑な状態になるやも…(笑)。
庭一面のセントオーガスチングラス(2020-08-31)
少し間隔が空きましたが、セントオーガスチングラスの現況をご報告。
3年前には土が覗いていた部分も現在はすっかり芝に覆われ庭の雰囲気も明るくなりました。
当初、周囲の土壌が固くなりやすい真砂土のままだったので匍匐茎(ランナー)が地表を這うばかりでしっかり根付ききれずにいたのですが、目土と砂をすき込むなどして土壌改良を図ったところ根張りが良くなり一気に緑化が進行。庭一面の緑を楽しめるようになりました。
真砂土は(良質なものであれば)水はけも良く庭のベース土壌として悪くはないのですが、単体では土が締り過ぎて植物を育てるには不向きなのだとあらためて実感しているところです。(別の場所に植えたレモンの木も土が固すぎて根が広がらないらしく、4年ほど経っているにもかかわらずほとんど成長していません。)
セントオーガスチングラスは成長が早いので広がったら広がったでお手入れもそれなりに大変で、夏場に1か月も放置しておこうものなら手動芝刈り機で一往復しただけでご覧の成果。
とはいえ新型コロナウイルスの影響で外出自粛の日々が続いているなか庭の手入れは良い気分転換になっていますし、狭いながらも子供たちにとっては憩いの場ともなっており各々に癒しを与えてもらってます。