雨風や埃、騒音の侵入防止や衝撃吸収を目的として、車のドア・窓・トランクなどの開口部に取り付けられる「ウェザーストリップ」。
目くじらたてて監視が必要なパーツではないものの、ゴム製のため長く使っていると経年劣化による硬化や破れ、変形などにより徐々に性能低下していく消耗部品。車の使用状況によるものの、快適に乗り続けるには5~10年に一度の交換が目安とされています。10年を超えたうちの車両でもゴムが潰れ密閉度が低下したことによるロードノイズの侵入が気になっていたのでDIYによる交換を順次実施。
フロントドア ウェザーストリップ
最初に着手するのはドアの内側外周を囲むように取り付けられたこの部分。
インプレッサ G4(GJ7)に於ける純正品番は運転席側が『SUBARU純正部品 ウエザ ストリツプ フロント ドア ライト (品番 63511FJ000)』、助手席側が『SUBARU純正部品 ウエザ ストリツプ フロント ドア レフト (品番 63511FJ010)』になります。
ウェザーストリップといっても種類が多いのでネット等で注文する際はよく品番を確認してからオーダーしましょう。
作業はそれほど難しくはありません。角に一か所だけ黒いピンが見える部分があるのでまずはそれを外し、そこを起点に古いウェザーストリップを剥がしていきます。
ドアの上半分(窓の周辺)は溝にはめ込んであるだけなので簡単に外せますが、慣れないうちは一度に外してしまうとどういう状態でセットされていたか分からなくなりがちなので新しいモノを後追いで取り付けながら少しづつ外していくやり方がおススメ。
ドアの下半分は樹脂製のピン(運転席側は緑色、助手席側は黄色)でしっかり固定されているため、ドアの内装パネルを外しサービスホールから手を突っ込んで内側から押し出してやるのが本来のやり方。内装パネルを外さずにペンチでピンを引き抜くことも可能ですが、ピン先が割れてドアの内側に残ってしまうと走行中の異音の原因となるため結局内張りを外す羽目になります。(自己流デッドニングでサービスホールを塞いじゃってる人はホールを解放するか、ウェザーストリップの交換自体諦めた方が無難です。)
ピンの位置だけ間違えないように両端から順に固定していきますが、ドアヒンジの中央付近にあるドアチェッカー(ドアブレーキ)が最後に邪魔をしてそのままではあるべき位置に取付ることができないので、ドアチェッカーをボディに固定するボルト(10mm)を外してあげる必要があります。スペースが狭く一般的なメガネレンチでは作業が困難なため、エクステンションバー+ラチェットレンチは別途用意しておきましょう。
ボルトが外れたら新しいウェザーストリップをくぐらせてドアチェッカーを再固定。最後にウェザーストリップの取付具合を確認して問題なければ作業完了。道具さえ揃っていれば初めてでも片側30分ほどで実施可能と思われます。
参考までに交換前後のウェザーストリップの比較。左の新品に比べ右の古い方は全体の幅が3/4くらいにまで圧縮され、折り目にひび割れが生じているのが分かります。
交換後は車外からのノイズの侵入が抑制されただけでなく、荒れた路面を走行した際のボディの軋みも軽減されたように感じます。また、ドアを閉めた際の音が「バンっ」から「バフっ」という重厚感を感じさせる音に変わりその点も満足です。
フロントドア&リアドア ロア ウェザーストリップ
こちらはフロント及びリアドアの下部に取り付けられたウェザーストリップで、シルカバー周辺からのロードノイズの侵入を防ぐ目的で取り付けられています。
左右は共通でフロント用が『SUBARU純正部品 ウエザ ストリツプ フロント ドア ロア (品番 63511FJ100)』、リア用が『SUBARU純正部品 ウエザ ストリツプ リヤ ドア ロア (品番 63512FJ100)』。
固定には樹脂製のピン(フロントは緑色、リアは灰色)が用いられているため、ドア ウェザーストリップと同様に古いものを取り外すのに内張を外しての作業が必要。交換するのであればまとめて対応することをオススメします。