夜間の撮影において注意すべきデジタルカメラならではの各種ノイズ

デジタルカメラへの機材移行より撮った写真の出来栄えをその場で確認できるようになったことに加え、フィルムのロスを恐れることなく好きなだけ撮り直せるようになったこともあり最近夜景や星空の撮影にも積極的に挑戦するようになりました。

星空を撮影する場合、シャッターを数十秒~数分単位で開けておくことが多いのでストップウォッチ片手にレリーズでシャッタースピードを調整したいところですが、生憎『Nikon D70』はケーブルレリーズや有線のリモートコントローラーを取り付けられないので別売りの『Nikon リモコン ML-L3』を使って操作します。

シャッタースピードを「タイム」に設定した状態でリモコンのボタンを押すと露光開始、もう一回押せば露光終了といった感じで使い勝手はケーブルレリーズと大差ないように思えますが、本体側受光部が前面にあるせいで手が見切れてしまったりうまく通信出来ずにシャッターを操作できていなかったり…と思いのほか不便な仕様。

それでも試行錯誤の末に撮った一枚が会心の出来であれば苦労も充実感に変わろうというものですが…露光時間が30秒を超えるような画像に限って軒並み赤いモヤのようなものが映り込んでしまっていて「おやおや?」と。


一瞬幽霊でも映り込んだのかと心配しましたが、これは銀塩カメラでは仕組み上起こりえない「熱かぶり」という現象らしく不勉強を実感…ということで、高感度設定や長時間露光など主に夜間の撮影において注意すべきデジタルならではのノイズを整理してみました。

高感度ノイズ

高感度ノイズとはISO感度を高く設定した際に生じるノイズのこと。

原因はS/N比の悪化…なんて小難しい用語を書き並べるのは文系出身の私にとって苦痛でしかないので避けますが、要は信号を電気的に増幅する過程でノイズも一緒に増幅されてしまうために生じてしまうもの。

これを防ぐにはISO感度を上げなければ良いのですが、その分シャッタースピードが遅くなってブレが生じるケースもあるでしょうし、露光時間が長くなると後述する別のノイズが目に付いてしまうことも考えられるのでうまく妥協点を探る努力が求められます。

銀塩カメラに於いても高感度フィルムを利用すればキメが粗くノイズっぽい画質になってしまうのは同様でしたが、あちらはフィルム表面に塗布された感光材料の粒状性に起因したものであるためデジタルのそれとは原因もノイズの出方も異なります。

フィルムで生じていたザラつきは時として「味」にも成りえましたが、デジタルカメラに於いては大抵見苦しいだけなので極力高感度ノイズが出ない撮影を心がける必要がありそうです。

長時間ノイズ

長時間(長秒)ノイズとはシャッター速度を遅くするとセンサーへの通電が続き、いくつかの素子に一時的な不具合が生るために現れる赤・青・黄など様々な色の輝点のこと。

これはランダムに起こるものではなく同じ状況下であれば再現可能であることから、D70にも搭載されている「ノイズ除去」機能を利用すればほぼほぼ目立たないレベルに抑制することが出来るので積極的に活用したい機能と言えます。

しかし、この機能は撮影直後に同じシャッタースピードで暗転状態の画像を追加撮影しそこに現れた輝点を元画像から差し引くことで実現していることから、星の軌跡を写すべく1時間の長時間露光を行うとノイズ除去にも1時間…その間が次の撮影も出来ません。その間電池も余計に消費するので、あらかじめフル充電したバッテリーに変えて撮影に臨むなどの配慮が求められそうです。

熱かぶり

熱かぶりとは長時間露光によりセンサーへの通電状態が続き発熱、それが撮影した画像に赤いモヤのような形で現れたもので、一部では「アンプノイズ」とも呼ばれている模様。大きな括りでは「長時間ノイズ」の一種と言えなくもないのでしょうが、発生のメカニズムもノイズの現れ方も全く異なります。

一般的にCMOSに比べ消費電力の大きいCCDセンサーを採用した機種で顕著に表れる傾向にあるようですが、D70を始めとするニコンのデジタル一眼レフは軒並みCCDを採用。一般的にCCDの方が画質に勝るとされていますが、こうした事象が起こり得ることは考慮しておく必要がありそうです。

熱かぶりも「ノイズ除去」を用いることである程度まで取り除くことは出来ますが、発熱という再現性に乏しいものに起因するだけに完全除去は不可能。背景が黒一色の星空などであればPhotoshopである程度補正も効きますが、若干の違和感を拭えない仕上がりになってしまうのが悩ましいところ。

熱かぶりを避けるにはISO感度を上げて熱かぶりが発生しないシャッタースピードでおさめるほかないようです。

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