鼻中隔湾曲症や鼻炎等による鼻のトラブル改善手術 体験記

10代の頃から鼻水・鼻づまりに悩まされていましたが、近年は薬による対症療法も及ばず悪化の一途。

これに伴う過度な鼻声、睡眠への支障、嗅覚障害などといった問題も無視出来ないレベルに達しつつあったことに加え、コロナ禍によるマスク生活の中で異常な息苦しさを覚えるケースも増えてきたためかかりつけ医に相談。腹を括って昨年末に外科的治療を受けたので、簡単ながら体験レポートを残しておくことにします。

手術内容

わたしの鼻のトラブルの原因は鼻中隔湾曲症という構造的な問題に加えて中度の鼻炎、これらに起因する慢性的な副鼻腔炎(蓄膿)などが主。

鼻中隔湾曲症とは鼻の穴を左右に隔てている壁(=鼻中隔)が湾曲している状態。といってもそれほど珍しいものではなく、大なり小なりほとんどの人に見られる症状らしいのですが、わたしの場合は鼻炎との合併により特に右鼻の通りが阻害されてしまっていてそれが種々のトラブルを引き起こしている様子。

こうした症状に対処すべく提案された手術内容は次の3点。

  • 内視鏡下鼻中隔手術(I型)
  • 内視鏡下鼻腔手術
  • 経鼻腔的翼突管神経(後鼻神経)切除術

同様の事例ではセットで対応することが多いものなんだそう。

症状や病院の設備に応じて術式が異なるケースもあると思われますが、今回は全身麻酔を用いての手術。全身麻酔は初めてのことだけに少なからず躊躇いはありましたが、先延ばしにしても症状は悪くなるばかりだし、内視鏡手術で負担が少ないため入院は不要との言葉にも勇気を貰って同意書にサイン。

仕事がひと段落する12月に手術に臨むことになりました。

手術は(自分的には)一瞬

手術の2週間前に嫁同伴であらためて説明を受ける機会が設けられ、併せて術前検査を実施。こちらは血液検査が主であとは血圧・心電図の測定くらいなので30分とかかりませんでした。

この時の血液検査の結果は後日チラ見しましたが、項目には梅毒の検査なども含まれていた様子。もちろん陰性だったので、いつでも来いです。(謎)

手術前日は21時以降絶飲食。当日朝は無邪気に朝食を頬張る長男をうらめしげに眺めてから9時前に病院へ。

簡単な問診と念のためのPCR検査を実施後、前室で手術着に着替えて点滴開始。純朴そうな目をした女性の麻酔医さんから説明を受けた後、手術室には歩いて入室。緊張するかと思いきや、「ここまで来たらなるようにしかならん」と妙に開き直ってました。

手術台の上に横たわると心電図やパルスオキシメーターなどのセンサー類が手慣れた様子で取り付けられていきます。最後に口元に軽くマスクをあてられ、「眠くなるお薬入れていきますねー」という麻酔医の言葉が最後の記憶…。自分の中では一瞬まばたきをしただけのような感覚なのですが、次に目を開けた時には前室のベッドの上に居ました。

枕元に置かれた時計の針が2時間近く進んでいたことと、「鼻に止血用のスポンジが入ってるので、口で息してくださいね。」という看護婦さんの声かけで手術が終わったことをようやく理解したような状況。話しには聞いていましたが、なんとも不思議な感覚です。

意識がはっきりしてくるにつれ強い喉の渇きを感じるようになったものの鼻に痛みはなく、術後の説明に来てくれた先生に「痛みは1~10でどのくらい?」と聞かれたので「0」と回答。

止血剤と念のための痛み止め、2~3日留置する鼻の詰め物から血や浸出液が滴り落ちて衣服を汚さないよう鼻にあてておくガーゼを貰って14時半頃には帰宅。ここまでは意外にあっけないものでした。

地獄のはじまり

自宅に戻ってからも痛みや発熱はなく、血の滲みも最低限。余裕をかましてプライムビデオで映画を見ていたのですが、鼻内の奥の奥にまで詰めこまれた詰め物(ガーゼタンポン)の存在が時間とともにわたしを苦しめはじめます…。

もともと鼻づまりを抱えていたとはいえ、それとは比べものにならないレベルで両鼻が密閉されているので何を食べても味がわからないうえ、お茶を飲むと軽く溺れそうになります。完全に口呼吸に頼るしかないので喉は常にカラカラだし、唾を飲み込むことも困難なため夜中も眠ることができません。さらには術後の炎症から生じる鼻水が喉に降りてきてもうまく吐き出すことが出来ないという無間地獄…この状態が続くのです。

この間、ストローでチビチビとすする炭酸飲料だけが喉に爽快感を与えてくれる唯一の救いでした。

翌日、抗生剤点滴のため病院を訪れた際に「一瞬でもいいから外してもらえませんか…」と涙目で先生に懇願したのは言うまでもありません。(当然却下されました。)

幸い術後の経過は良好で手術の翌々日には詰め物を取ることが許されましたが、そこまでほぼ二徹。「もう1日頑張れ」と言われたら卒倒してたと思います。

苦痛の先に待つ別世界

詰め物は左右とも痛みなくポンっポンっと除去完了。

その瞬間、鼻の奥の奥にまで酸素が行き渡り、脳の片隅で死にかけていた細胞が徐々に活性化していくようなそんな感覚…。今思えば、何年にも渡って低酸素室の中で生活してきたようなものですから無理もありません。

その後、3週間ほど抗生剤等の服薬と術後ケアのため『ハナクリーンS』での鼻うがいを実施。術跡の炎症が治まるにつれ鼻通りはさらに改善し、より一層快適になります。

術後しばらく涙目な状態が続いていたのですが、涙腺に近い鼻の奥の部位の炎症に起因するものだったらしくこちらも2週間ほどで収束しました。

間接的な改善も色々

今回の手術で改善されたのは鼻水・鼻づまりといった直接的な症状だけではありません。

仰向け寝でも鼻の通りが阻害されなくなったため寝返りの回数が減少し、こんなにも満足に就寝出来たのは何年ぶりだろう…ってくらい睡眠の質が向上したほか、横向きで寝る時間が減ったことで肩や首のコリも大きく改善。

また、鼻声が改善し声の通りも良くなりました。学生の頃に一時期通った声楽で「鼻声が酷すぎて向いていない」と言われ早々に断念しましたが…今ならイタリア歌曲もうまく歌えそうな気がします。(笑)

冬の寒さと術後の回復優先のためしばらく控えているジョギングも今なら延々走り続けられそうな気がしますし、仕事中の集中力も高まりました。嗅覚障害も少しづつですが改善に向かっていて食べ物も今まで以上においしく頂けるようになってきましたし…今後も楽しみ色々。

QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上とはきっとこういうことなんでしょう!

まとめ

当たり前に呼吸が出来るということがどれだけ有難いことなのかを知ることとなった今回の手術。初めての全身麻酔は怖いし、術後の2日間もそりゃ大変でしたが、薬に依存した生活から解放されて心から良かったと思っています。

手術には費用もそこそこかかりますし、リスクだってゼロではないので同じような症状でお悩みの方の背中を無責任に押すようなことは出来ませんが、セカンドオピニオンも含めしっかりお医者さんにご相談されたうえで納得のいく解決策を見つけられてください。

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