発売から時間も随分も経ち、使う機会も減ってきたという人も多いであろう『玄箱』。昨夏の記事でもちょっと書きましたが、そんなお蔵入り状態の玄箱をネットラジオや録り貯めたmp3を聞くための音楽再生端末にしてみてはいかがでしょう?ってことで、そのスクリプトを「soundbox 1.0」として公開デス。
「soundbox」なんて仰々しいタイトルつけてますが、中身は別途インストールしていただく「MPlayer」の単なる制御スクリプト。しかし、このスクリプトを一度セットアップしてしまえば、玄箱を起動するだけで再生が開始され、さらに前面の電源ボタンを押せば自分の好みで登録しておいたネットラジオ放送(あるいはHDD内の音楽ファイル)を順に選局できます。つまり、telnetでコマンドを叩くことはもちろん、PCを起動することすら必要なくなるってこと!なかなか便利でしょ?
玄箱をお持ちの方で興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
導入手順
- 玄箱をDebian化し、サウンドデバイスが使えるようカーネルを再構築しておきます。(手順については詳しいサイトが他に沢山あるのでそちらを参考にしてください)
- 現在のDebian stable(sarge)ではMplayerをapt-getできないので、公式サイトから「MPlayer」のソースをDLしてきてインストールを行います。(ちなみにmakeとmake installには2~3時間くらい時間を要します。コーヒーでも飲んでゆっくりしておいてください。)
# apt-get install wget bzip2 libc6-dev gcc # wget http://www1.mplayerhq.hu/MPlayer/releases/MPlayer-1.0rc1.tar.bz2 # tar jxvf MPlayer-1.0rc1.tar.bz2 # cd MPlayer-1.0rc1 # ./configure # make; make install
- ボリューム操作用にaumixもインストール。
# apt-get install aumix
- 背面のUSB端子にUSBサウンドデバイス(個人的には『AUDIOJACK-USB』オススメ)を接続してドライバをロードします。さらに、次回起動時に自動でロードするように /etc/modules に追加しておきましょう。
(ALSA利用の場合) # modprobe snd-usb-audio # echo "snd-usb-audio" >>/etc/modules (OSS利用の場合) # modprobe usb-ohci # modprobe soundcore # modprobe audio # modprobe usb-midi # echo "usb-ohci" >>/etc/modules # echo "soundcore" >>/etc/modules # echo "audio" >>/etc/modules # echo "usb-midi" >>/etc/modules
- 「soundbox 1.0」をDLして玄箱にFTP転送、もしくはwgetで直接玄箱に落として展開します。
# tar xvzpf soundbox_1.0.tgz -C /
- 玄箱起動時に自動で音楽再生を開始するようシンボリックリンクを作成して、再起動。
# cd /etc/rc2.d # ln -s ../init.d/soundbox S90soundbox # reboot
使い方
玄箱起動で自動再生開始。電源ボタン長押しで電源断。聞きたい局は、/etc/soundbox/soundbox.lst にそのアドレスを記入。前面の電源ボタン押下で /etc/soundbox/soundbox.lst に記入されたプレイリスト(もしくはファイル)を順に選局。
以上。