『Nikon 1』シリーズのボディに装着することでFマウントの交換レンズを使用可能にする『Nikon マウントアダプター FT1』。
AF-S/AF-Pレンズとの組み合わせであればオートフォーカスが効きVRにも対応。撮影画角は35mm換算で約2.7倍となることから『AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR』との組み合わせでは疑似ニーヨン(43-216mm f/2.8-4 相当)、『AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II』となら疑似ゴーニッパ!!(189-540mm f/2.8 相当)などというスペックを実現出来ちゃう優れものです。
AF測距点が中央1点のみとなる仕様のため日の丸構図や置きピンでの撮影が強いられる点や暗所でピント迷いやすいなどの弱点もあるため万能とは行きませんが、手軽に超望遠の世界を味わえるアイテムとして天体や野鳥の撮影を愛好される方に多く利用されているほか、子供の運動会などでも大変重宝します。(…などというレビュー記事を以前アップした記憶があるのですが、何故か見当たらなくなっているので誤って消した可能性大。涙)
そんなNikon 1+FT1の組み合わせに関し、ニコンの新マウント移行に伴い中古市場にFマウントレンズが潤沢に出回って安価に手に入るようになれば最強の遊び道具になるぜぃ、ムフフ…と若干斜め上な発想をしているところですが、同様の考えを抱かれた方は他にも少なからずいらっしゃるようで各所でFT1が売り切れている模様。
Nikon 1シリーズの休止にあわせてメーカーからの出荷も終了してしまっているらしく、今後はより一層入手が難しくなることも予想されるので購入を検討中の方はお早目に。
作例追加(2018-10-29)
ニーニッパこと『Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II』との組み合わせで換算540mm。多少トリミングしてますが、月面のクレーターの様子までしっかり確認できてなかなか面白いです。
標準ズームレンズ『AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR』との組み合わせでも換算200mmオーバー。大きなカメラやレンズを振り回せない子供の学校行事やスポーツ観戦なんかにも重宝してます。(写真は日本代表の権田君)
ただ、Nikon 1シリーズにアダプタを介してレンズを付ける際はカメラの持ち方や三脚への取付けに注意が必要です。カメラ本体ではなくレンズの方を支えてあげないと、マウントがもげそうでハラハラします。(苦笑)
作例追加(2018-12-05)
最近のカメラに搭載されている賢いAFエリアモードに一度慣れてしまうとFT1使用時に課される中央1点だけのシングルポイントAF縛りは確かに辛いものがありますが、構図にそれほどこだわらなければスポーツシーンでも結構使えます。
被写体は言わずとしれたフェルナンド・トーレス選手。こちらもNikon 1 J5 + マウントアダプター FT1 + Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIの組み合わせですが、鳥栖スタジアムはスタンドとピッチが近いこともあり換算540mmでここまで寄れました。
高感度に有利とされる裏面照射型センサーを採用したJ5といえどやはりISO800を超えるとノイズが気になってくるのでナイトゲームに挑むには明るいレンズの使用をおススメしますが、日中であれば安価な望遠ズームでも十分だと思います。