ダイソンのタワーファン『Dyson Cool AM07』がやって来た!!

ダイソン 【扇風機】タワーファン(リモコン付 ブラック/ニッケル)dyson Air Multiplier(エアマルチプライアー) AM07DCBN節電に向けた備えも兼ねて場所を取らない扇風機を…ということで一昨年購入したTWINBIRD製タワーファン『EF-D989B』は新居でも十ニ分に活躍してくれてますが、最近首振り時の動きが少しぎこちなくなっていたことに加え設計上の標準使用期間そのものが5年と短く耐久性に不安もあるので稼働率の高いリビングでの役目を終えて2階子供部屋へ移動。リビングには新たに購入したタワーファン『Dyson Cool AM07』を設置しました。

ダイソンの扇風機といえば…そう、羽根の無い扇風機。リビングではエアコンと併用して利用することのが多く従来型の扇風機だと「弱」運転でも風が冷たく感じることがあったので、微風設定が可能なDCモーター採用品を条件にいくつか候補を挙げて比較検討しましたが、うちに好奇心旺盛な3歳の男の子が居ることを考えれば安全性でこれに優るプロダクトは他にありません。実売45,000円前後と扇風機としては高額なため悩みはしましたが安全に変えられるものはありませんし、そう頻繁に買い換えるようなものでもないので思い切りました。

2014年モデルとしてこの春に発売されたダイソンの扇風機は卓上サイズの『Dyson Cool AM06』と今回うちが購入した縦型のタワーファン『AM07』の2モデル。AM06が「ブラック/ニッケル」と「ホワイト/シルバー」という無難な二色展開なのに対し、AM07は「ブラック/ニッケル」と「アイアン/サテンブルー」の二色になっています。タワー型にもホワイト/シルバーがあれば良かったのですが無いものは仕方がないので無難にブラック/ニッケルをチョイスしました。


タワー型ゆえ外箱(化粧箱)もそれに準じて比較的大きめですが、見た目ほど重たくはありません。

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本体を構成するのは台座のプレートとDCモーターを内蔵した本体部、風が送り出される楕円のループ部分の3パーツつだけ。これらをただはめこんでいくだけなので組立は簡単です。

取扱説明書も至ってシンプル。日本の法令上必要な諸注意とアフターサポートに関する記述除けば、組立と操作に関して1ページずつ簡単な説明があるのみ。

組み上がったAM07は扇風機というよりちょっとしたインテリア。デザイン性の高さもあって生活感を感じさせないので来客の目に触れる場所にも気兼ねなく置いておけます。

ちなみに…リビングのトールボーイスピーカー『DENON SC-T55SG』と並べてみると新手のオカルト系オーディオグッズに見えなくもありません(苦笑)。

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一見重たそうにも見えるダイソンの扇風機ですが、外装にABS樹脂を用いているので3~4歳時と変わらない背丈を有するAM07でも本体重量はわずか2.9Kg。取扱説明書には「円形パーツを持って持ち運ばないでください」と一応記載されてはいますが…大人がその気になれば人差し指一本で軽々と持ち上げることが出来ます。

タワー型でこれだけ軽量だと転倒が心配ですが、モーターが下方にあるタワー型は重心が低いので従来の首振りタイプの扇風機に比べ安定性が悪いということはありません。あと…これは設置していて気づいたことですが、仮に倒れてしまったとしてもこれだけ軽量であれば衝撃を最小限に抑えられますし、ABS樹脂には適度な弾性があるのでプラスチックのように割れて鋭い破片が飛び散る心配も少なくて済みます。小さい子供を抱えた家庭にとって安全性のメリットは羽根の有無に限りません。

楕円形のパーツの下部には「Dyson Cool」(ダイソン クール)の文字。

140901_logo

ダイソンの扇風機には従来「エアマルチプライアー」という商品名が冠されていましたが、現行モデルより「Dyson Cool」に変更されています。今後「エアマルチプライアー」は同製品に用いられる技術を指す名称へと変わりましたが、販売店などでは表記が統一されておらずイマイチ浸透しきれていない様子。

本体側のインターフェースは台座近くに電源ボタンが1つあるのみ。電源ON/OFFのほかボタン長押しで風量調節も可能ですが、場所が場所だけにしゃがみ込んでの操作が求められるうえ、本体では首振りやタイマーの設定が出来ないので実質は付属リモコンでの操作が基本になります。羽根の無い扇風機の初代モデル『AM01』にはリモコンが付属していなかったので今にして思えば随分不便だったろうな…と。

140901_remocon_put

手のひらにスッポリ収まる小型のリモコンはマグネットを内蔵していて本体の頂上部にピタっと貼り付きます。

140901_remocon

ユニバーサルデザインで先んじる欧米企業の製品らしくリモコン上には一切の文字表記がありませんが、アイコンを見ればそれが何のボタンであるかは容易に理解出来るので困ることはないでしょう。

コンセントを挿したら本体側電源ボタンかリモコンを使って運転開始。稼働中は電源ボタンの上に選択中の風量が表示されます。

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かねてからダイソンの扇風機の弱点と言われていた風音の騒々しさを軽減すべく今モデルでは静音化に注力したというだけあって、風量設定3~4くらいまではリビングでテレビを見ながら利用していても邪魔にならないレベルに抑えられています。5以上に上げるとさすがに「シャーー」という音が気になりますが、商品のコンセプトからしてそれほどの強い風が要求される場面で使用することはないでしょう(使い方は人それぞれでしょうが…)。

消費電力についても見ておきましょう。ダイソンを含む高価格帯の扇風機で採用されているDCモーターは風量を抑えた微風設定が可能なことに加え消費電力の低さも大きなウリですが、カタログスペックだけでは見えない部分もあるので手元の『ワットモニター(TAP-TST8)』を用いて各風速設定ごとの電力消費量を計測してみました。(いずれも首振りOFFの状態で計測しています)

140901_watt

Dyson Cool AM07 (DCモーター/タワー型)
OFF12345678910
0.0W4.2W5.9W9.2W12.3W16.8W21.4W27.3W34.3W41.7W50.9W

参考までにこれまでリビングに置いていたACモーター駆動によるタワーファン『TWINBIRD EF-D989B』と寝室に置いている10年選手の首振り型『National F-C322Z』もあわせて計測。

TWINBIRD EF-D989B (ACモーター/タワー型)
OFF
1.0W31.2W35.4W40.9W
National F-C322Z (ACモーター/首振り型)
OFF
0.8W21.5W31.1W50.0W

DCモーター搭載のAM07は従来機の「弱」運転と同程度に相当する3~4の風量設定でも1/2~1/3程度の電力消費量で済んでいます。また、節電の叫ばれる原発事故後の現状に於いては待機電力が0W(測定限界値未満)という点も好印象です。ただ、タワー型は楕円形の送風部全体に風を行き渡らせるのにパワーを要するようで風量を上げるにつれて消費電力面の優位性がなくなります(卓上型のAM06では最大風量時の消費電力は21W程度)。先述の運転音のこともあり「扇風機は常に強!!」という使い方をされるご家庭で利用するには不向きなのかなぁと思います。

あまり長々と書いても飽きられるのでここらで締めに入りますが…結局「ACモーターとDCモーター、従来型と羽根のない扇風機のどっちが優れているの?」というありがちな疑問に関して、AM07を使ってみて感じた結論は「それぞれ目指すところの異なるこれらの製品を一律に並べて比較することは不可能」ということ。AM07はうちのリビングにはうまくハマってくれましたが、寝室に置くなら風に広がりのある首振り型のDCモーター搭載品が最適だと思うし、風呂あがりに手早く涼むのが目的なら風に波を感じる昔ながらの扇風機がわたしは好み。要は適材適所なのだろうと思います。

一時の流行や無責任なレビューに惑わされること無くご自身の目的を明確化したうえで賢い選択をされますよう。

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