最近はジムでのトレーニング中にGoogleのワイヤレスイヤホン『Pixel Buds Pro 2』を愛用しており、これに何ら不満は感じていないのですが、通勤やちょっとした外出時に気軽に持ち出せるサブ的なイヤホンが欲しくなり物色を開始。
そんな中で見つけたのが、JVCケンウッドのビクターブランドから今月発売されたばかりの完全ワイヤレスイヤホン『HA-A22T』。1万円を切る手ごろな価格ながらANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を備えており、しかも国内ブランドという安心感もあり、試しに購入してみることにしました。
最初に目を引くのは透け感のあるカバーを採用したファッション性のある充電ケース。イヤホン本体も丸みを帯びたデザインで、20年ほど前に人気を集めた同社の有線イヤホン「グミナル」を思い起こさせます。
このあたりは女性をターゲット層として強く意識したうえでのことなのでしょうが、一方で本体および充電ケースには、渋めの”ビクターの犬”のロゴが大きくプリントされています。ノスタルジーを狙っているのか、ブランディングの一貫なのかは分かりませんが、デザインコンセプトとのちぐはぐさを感じてしまいました。
質感については値段相応でチープさは否めませんが、日常的にラフに使う分にはこのくらいで十分。バッグにポンと放り込んでも気にならない、「雑に扱える安心感」はあります。
音に関しては、驚きや感動こそありませんが、長時間聴いていても疲れにくい印象。ニュートラルな味付けで強い主張がない分、語学学習やラジオのトーク番組など音声中心のコンテンツにも最適そう。
ノイズキャンセリングも価格相応で効いていることは一応実感できるレベル。もちろん、ANC非搭載のイヤホンに比べれば騒音の軽減効果は確実に高いのですが、付けたままでも会話は普通に出来るレベル。その分、ANC特有の圧迫感や閉塞感は少ないのでこれはこれで悪くないのかもしれません。
バッテリーは片道1時間程度の通勤時に利用する程度であれば10日は軽く持ちそうな印象。これだけ持てば実用上困ることはないでしょう。
総じて、実売価格を考えればなかなかのコストパフォーマンスを備えた製品です。わたしのように日常使いの利便性や気軽さを重視したいような方にとっては勿論、ANC搭載イヤホン入門機としても最適なイヤホンと言えるでしょう。