アクセスポイントを『Archer C7(V2)』から『Archer C7(V5)』に変更

TP-Link WiFi 無線LAN ルーター 11ac AC1750 1300Mbps + 450Mbps デュアルバンド Archer C7 V53年前に導入してから安定稼働を続けてきたTP-LINKの無線LANルーター『Archer C7』ですが、うちの子供がアンテナ周りをグリグリ弄り倒していたせいかあるいは夏の暑さが原因か、このひと月に2度ほど再起動した痕跡が見受けられたので予知保全として交換しておくことにしました。

後継機として用意したのはこれまでと同じArcher C7。ただし、同機は定期的にマイナーチェンジが行われていることから今回入手したのは最新リビジョンの『Archer C7(V5)』になります。

新たに入手したV5に対しこれまで使っていた旧Archer C7のリビジョンはV2。1,300Mbps+450Mbpsの無線LANとギガビット対応の有線LANという基本的な仕様は従来通りですが、もともと2つあったUSB 2.0ポートが1つに減らされているのが大きな違い。また、細部に目をむけるとV2では本体側に内蔵されていた2.4GHz帯のアンテナが外部アンテナを利用するようになっていたり、部品調達の兼ね合いで搭載されるCPUがQualcomm Atheros QCA9558(720MHz)から同QCA9563(750MHz)に変わりスループットやレイテンシの改善が図られるなどしているようです。

一方、ソフト側に目を向けるとVPNサーバやDDNS、TP-LINK独自のクラウドサービスへの対応が主な相違点。また、最近公開されたV5向けの最新ファームウェアを適用することでTP-Link Meshテクノロジー「OneMesh」なるメッシュネットワークの構築が可能になったのも大きなトピックのひとつとなっています。

開封の儀とV2との比較

今回もいつものようにAmazon.co.jpで購入。クーポン適用で価格は6,000円ちょっと。

Archer C7(V5)のパッケージ

以前に比べ幾分シンプルなデザインになったパッケージの中にはArcher C7(V5)本体のほかアンテナ、ACアダプタ、LANケーブル、冊子類が納められています。

Archer C7(V5)の同梱品

アンテナが着脱可能だった旧V2とは異なりV5は最初から装着された状態で収められており取り外しは出来なくなった模様。

Archer C7(V5)の外観

新旧のArcher C7を並べて一枚。(左がV5で右がV2)

Archer C7 V2とV5の比較

パッと見ではロゴのデザインや配色が変わったくらいしか違いに気付きませんが、両者を手に取るとV5はV2の半分ほどの重量しかなくその差に驚かされます。この数年で部品の高密度化や統廃合が大きく進んだのでしょう。

前面をよーく見比べると動作状況を示すLEDのアイコンが微妙に変わってたりするみたい。

Archer C7 V2とV5の比較

背面には明らかな違いがいくつか見受けられます。

Archer C7 V2とV5の比較

先述したUSBポートの減少、アンテナの固定化のほかにも従来独立していたWi-FiのON/OFFスイッチがWPSボタンに統合され、代わりにReset用のスイッチが新たに設けられています。その他、LANケーブルを挿す向きが上下逆になっていたり。

USBポートが1つになった事をネガティブに捉える人が居るかもしれませんが、もともと転送速度の遅いUSB 2.0規格だし用途も限定されているので個人的には良い割り切りだと思います。

その他、リビジョンアップに伴う消費電力の低減に伴いACアダプタも12V/2.5Aから12V/1.5A対応のものに変更されています。

Archer C7 V2とV5の比較

電気代もさることながら発熱の減少も期待出来るので夏の暑さへの耐性も高まるかも。

すっかり垢ぬけた設定画面

我が家ではルータに『YAMAHA NVR510』を据えており、これまでと同様にアクセスポイントモード(ブリッジモード)で使用します。このためいきなり既存ネットワークには加えず、最初に有線LANケーブルでPCに直結し設定画面にログイン。

V2には「アクセスポイントモード」を謳う設定がなかったため個別にNAT、DHCP、Firewallを無効にするなどある程度ネットワークの知識が求められましたが、V4以降でセットアップ画面が刷新されたらしくそのあたりはしっかりフォローされています。

Archer C7(V5)の動作モード切替

妙に垢ぬけた新しい設定画面は初心者に媚びすぎてる気がしなくもないですが、アクセスポイントモードで使う際にNTPによる同期を可能にする設定をマニュアルで行う必要がなくなり楽になったことは間違いありません。

なお、V5は一意のSSIDで2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDを扱いAP側で自動振り分けを行う「スマートコネクト」(一般的には「バンドステアリング」と呼ばれるもの)にも対応している様子。これまで2.4GHzと5GHzのSSIDを別個に構え機器毎に接続先を選んでいましたがそれも面倒くさく感じるようになっていたので、このタイミングでそちらの利用を選択しました。

Archer C7(V5)のスマートコネクト(バンドステアリング)

その他固定IPへの変更などを行い、既存ネットワークに繋ぎなおして導入完了。

5GHz帯の電波状況が大きく改善

リビジョンアップに伴ういくつかの変更はあれど基本的には同じ製品なので電波の状況に大きな差はないだろう…とは思いますが、今回「スマートコネクト」を選択したことでマイナスの影響が生じないか心配だったので「WiFiミレル」を用いて電波強度を計測してみました。(V2での計測結果はこちらの過去記事をご参照ください)

Archer C7(V5)の電波状況

上記計測の間、スマートコネクトはAPを設置した1階では2.4GHz帯、2階に移動すると5GHz帯を選択。普通逆じゃね?と思わなくもありませんが、近隣の電波に影響を受けやすい遠方のものほど5GHz帯を優先しようとするのかな?

とはいえ、V2ではカツカツだった2階での5GHz帯の電波強度が大きく改善しているのには驚き。電波の出力自体は変わっていないはずなので、アンテナの改善されたりチャネルの衝突回避が賢くなったりしているのかも。

TP-Link OneMeshは発展途上

最後にArcher C7(V5)が最新ファームウェアで対応を果たしたTP-Link独自のメッシュネットワーク構築機能「OneMesh」について触れておくことします。

5月にアナウンスが行われて以降ほとんど話題にのぼることもなく詳細な情報が伝わってこなかったので今回サポートセンターに訪ねてみたのですが、ASUSの「AiMesh」などとは違ってルーター製品同士の組み合わせは不可(ルータ+中継器でのみ利用可)で、ルータ側がアクセスポイントモード(ブリッジモード)だと動作しないなど制限の多いもののよう。これだとかなり利用者は限定されそうだし効果も限られそう。

2台のArcher C7(V5)でメッシュが組めたら最強…などと考えていたのですが、そんなに甘くはなかったようです。

メッシュに関してはOpenWRTを入れてゴニョゴニョするという手が無くもないのですが、買って早々に壊したくはないので当面は自粛。

まとめ

無線LAN製品もこの数年で随分お手頃になりスペック的にもっと優れた製品を選ぶという選択肢もあったのですが、IEEE 802.11axの足音も聞こえる中11ac対応品に高いお金を払うのも勿体ないのでArcher C7をリピ買いした次第ですが、リビジョンアップのおかげで電波状況の改善や消費電力低減などの恩恵を得ることが出来て大変満足しています。

願わくば「OneMesh」がもうちょっとまともな仕様になれば…と思わなくもありませんが、これだけ安定して繋がれば拙宅にメッシュを無理に導入する必要はないかもしれません。

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