HP Spectre x360 15-ch000がやってきた!【更新:不具合のため返品】

相対的な性能劣化による作業効率の低下が否めなくなってきた7年落ちのHP製モバイルワークステーション『HP EliteBook 8460w Mobile Workstation』の買替えに向けて1年近く咨咀逡巡していましたが、これ以上先延ばしにすると増税前の駆け込み需要が重なってしまい面倒なことになりそうなのでこのタイミングで踏ん切りつけることにしました。

8460wのディスプレイは色域・輝度・コントラストが低く、外部モニター無しに撮影画像の確認を行うことが困難だったので今回の端末選びにあたっては液晶パネルの品質を最重要視。加えてPhotoshopやCapture NX-Dなどの現像ソフトが快適に扱えて、開発にも耐えうるスペックを備えた15インチノート…という条件で候補を絞り込み。スペックは勿論、見た目にも拘って検討を重ねた末HPのプレミアムノート『HP Spectre x360 15-ch000』(2018年6月モデル)に決めました。

HP Spectre x360 15-ch000 (2018年6月モデル)

HPの個人向けPCの最上位に位置づけられた「Spectre」(スペクトル)シリーズは所有する歓びを訴求する”最高傑作”(マスターピース)として性能のみならず外見にまでこだわったプレミアムブランド。当然大人っぽいお値段なので少ない小遣いで飼い慣らされているわたしにとっては高嶺の花でしたが、昨年末に『HP Spectre x360 15-df0000』(2018年10月モデル)がリリースされ少しだけお買い得になっていたこともあり清水の舞台からダイブしました。


ラインナップはSSDの容量違いで2タイプ(512GBか1TB)が存在するのみで今回は512GB版を選択。主なスペックは以下の通りです。

HP Spectre x360 15-ch000 (2018年6月モデル)
OSWindows 10 Professional (64bit)
CPUIntel Core i7-8705G (4コア/8スレッド/3.1-4.1GHz)
チップセットIntel HM175
メモリ16GB (8GBx2) DDR4-2400MHz
ストレージ512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
オプティカルドライブなし
webカメラHP Wide Vision フルHD Webcam (約200万画素/IR対応)
有線LANなし
無線LANIntel Dual Band Wireless-AC 8265 (11a/b/g/n/ac)
BluetoothBluetooth 4.2
グラフィックRadeon RX Vega M GL グラフィックス
ディスプレイ15.6インチワイド・UHD(4K)ブライトビュー・IPSタッチディスプレイ (3840×2160 / 最大1677万色 / 340nit / 282ppi)
バッテリーリチウムイオンバッテリ(6セル)

この端末の最大の特徴は4コア8スレッドな第8世代Intel Core HプロセッサとAMD製の外部GPU(以下、dGPU)「Radeon RX Vega M GL」を1パッケージにまとめた『Intel Core i7-8705G』(コードネーム「KabyLake-G」)を採用している点でしょう。

VRAMのボトルネックを解消するためにHBM2を採用するなどしたなかなかの意欲作で評価も上々。近年はゲームと相性の良いnVIDIA製のGPUの方が人気のようですが発色の良さは昔からAMD(旧ATI)の方一枚上手ですし、万が一GPUが故障してもCPUごと交換すれば容易に復旧が可能な点もこの製品を選んだ理由のひとつだったりします。

他にも4K解像度の液晶パネルやアクティブペン対応など魅力的な仕様が詰め込まれた同端末。国内では既に旧モデル扱いではあるもののこれから購入される方も居らっしゃると思いますので、軽くレビューを残しておくことにします。

開封&外観チェック

注文から8日目、3個口に分けられた荷物がヤマト便で送られてきました。

3個口で届いた荷物

以前のHPは同時注文したオプション類は本体とひとまとめにして送ってきてたように記憶してますが、現在はそれぞれに梱包を分けて送ってくるらしくなかなかの嵩張り感。本体が収められた黒い箱からさっそく開梱していくことにします。

スリムな外箱

今時のPCらしくスリムな外箱。この箱は手元に残しておくつもりなので貼られていた配送伝票などは綺麗に剥がしておきました。

中には本体が納められた立派な化粧箱と小物類を入れた小さい箱、専用スリーブケース、初心者向けの入門書『速効!HPパソコンナビ特別版』と延長保証の登録を案内する青い紙。

本体を収めた化粧箱と同梱品

このクラスのPCに入門書を付けちゃうあたり、日本HPの迷走が見てとれますね…(苦笑)。

専用スリーブケースは表面に合皮が用いられておりhpのロゴも刻印された立派なもの。

付属のスリーブケース

マジックテープ部に後述のアクティブペンを格納可能。

内側はスウェード調

内側はスウェード調でPCを出し入れする際に傷がつかないよう配慮されています。

小さい箱の中身はACアダプターと『Spectre アクティブペン2』、それにアクティブペンを充電するためのUSB Type-C変換ケーブル。

付属品を納めた小箱

高性能なCPUとdGPUを搭載した端末らしく、150Wの出力に対応した大き目のACアダプターが添付されています。

150WのACアダプタ

ACケーブルの接続口は一般的なミッキー型の3ピンタイプ。一方、本体に挿すコネクタは端末の薄型化にあわせて小型化が必要だったようで、これまでのHP製端末で広く用いられてきた7.4mm径のプラグに代えて4.5mm径の物が採用されています。

Spectre アクティブペン2はMicrosoft Penプロトコルに対応したスタイラス。取説と共に替え芯も2個添えられていました。

Spectre アクティブペン2

接続方式はBluetoothで筆圧は1024段階、傾き検知にも対応。上段を捻ってスライドさせたところに隠されているUSB Type-C端子で充電を行い、最大約10時間の連続利用が可能となっています。

充電はUSB Type-Cより行う

個人的にお絵描きの趣味はありませんが、書類に文字を書き込むなどの用途で利用する機会はあるかもしれません。「そんなん要らんからその分安くせぇや」というのはNGワード(笑)。

いよいよ本丸。黒い化粧箱を覆ったフィルムを剥がし、そっと蓋を開けてHP Spectre x360 15とご対面。

HP Spectre x360 15とご対面

HP Spectre x360 15とご対面

プレミアム製品にのみ付与される4本の斜線からなるHPのロゴが燦然と輝き、某有名ブランドバッグのような雰囲気を醸し出しています。

本体のベースカラーは「アッシュブラック」。HPのウェブサイトに掲載された写真ではほとんど黒なイメージでしたが、実物は濃いめのガンメタリックといった感じ。ゴールドに彩色された箇所を除き筐体全体に梨地加工が施されているので指紋や手垢の付着はほとんど気になりません。

本体は厚さはわずか20mmほどですが、アルミニウム削り出しの筐体が用いられているため見た目に似合わず堅牢。加工精度も高くチリもピッタリです。HPは昔からこの辺の作りが雑なイメージでしたが、やれば出来る子だったようです。

天面

インターフェースは左側面手前からSDカードスロット、イヤフォンマイク端子、電源ボタン、USB3.1 Gen1端子、電源コネクター。

左側面

右側面は音量ボタン、指紋認証センサー、USB Type-C 3.1 Gen2(Thunderbolt 3対応)端子が2つ、それからHDMI 2.0出力。

右側面

コンバーチブルスタイルの2in1ノートということで一部変則的な配置になっています。

正面及び背面にポート類はなくスッキリ。高速なSSDを採用していることもあり、アクセスランプもないみたい。

スッキリした正面と背面

本体裏には大きな吸気口が設けられておりここから取り込んだエアーで内部を冷却し、両サイドから排熱を図る設計のよう。

底面

バッテリーは本体内部に収められており脱着不可。メモリの増設やストレージ交換なども基本的には「不可」とされていますが、手前両サイドに見える2か所と奥側のゴム脚を剥がしたところに隠蔽されたネジを外せば裏面パネルを外して内部基板にアクセスすることは可能なようです。(やるなら自己責任で)

ちなみに…PCを処分する際に必要となるリサイクルマークはシールではなく裏面に直接印刷されていました。

リサイクルマーク

4K解像度を備えた15.6インチ液晶はタッチ及びペン入力に対応。スマホなどでお馴染みのゴリラガラスが使用されており表面は光沢のあるグレア仕上げ。

グレア処理の液晶パネル

パッと見は綺麗ですが、写真の通り反射や映り込みが凄いです。

グレア液晶なので映り込みが凄い

今や絶滅危惧種となりつつあるグレア液晶がSpectreに採用されたのはアクティブペンとの相性を考えてのことかと思われますが、こればっかりは生理的に受け付けないと言う人が多いはず。幸いノングレア加工を施した専用液晶保護フィルムが併売されていたので今回はそれで対応するつもりです。

キーボード

公称キーピッチ19mmのキーボードはストロークも十分。かつてピアノで培った打鍵力でキーボードをバシバシ叩いてもたわんだりバタついたりしないので気持ちよくタイプ出来そう。

ストロークは十分

ちなみに、8460wや職場で使っているHP端末に比べカーソルキー回りに余裕があるなぁ…と思ったら、最近のHP端末はメニューキー(=アプリケーションキー)を廃止してしまった模様。賛否あろうとは思いますが、個人的にはメニューキーなんてマウスの調子が悪い時くらいしか使うことがありませんし、その分カーソルキーが操作しやすくなるのであれば有難い話し。いっそテンキーも無くしてくれれば良かったんやで…HPさん(笑)。

別梱包されていた液晶保護フィルムとDVD スーパーマルチドライブはこちら。

同時購入したオプション

液晶保護フィルムはミヤビックス製でAmazon.co.jpでも販売されている『HP Spectre x360 15-ch000 シリーズ 用 OverLay Plus OLHPSPECTRE15CH000/1』そのもの。他のメーカーから同等品はリリースされていないので、心配性な方は確実に入手出来る今のうちに予備を確保しておいた方が良いかも。

『HP DVD スーパーマルチドライブ』はバスパワー駆動に対応したUSB2.0接続の外付け光学ドライブ。こちらはSpectre専用ではなく、本体に光学ドライブを内蔵していない小型/薄型端末用に用意された汎用オプションです。

HP DVD スーパーマルチドライブ

Blu-Rayにも対応した製品を別途購入することも考えたのですが、すぐには出番も無さそうなので当面はこれでしのぐつもりです。

ファーストインプレッションとベンチマーク

使用を開始する前に、まずは液晶保護フィルムを貼って目潰し被害対策。ツライチになっているベゼルを含む液晶面全体を覆う大判フィルムなので位置合わせにかなり苦労しましたが、埃の混入も無く綺麗に貼ることが出来ました。

ノングレアフィルムを貼って目潰し対策

反射や映り込みが大きく低減され大満足。

慣れないボタンの位置に少し戸惑いながら電源を投入。画面の指示に従って初期設定を済ませ、表示されたデスクトップ画面。

デスクトップ画面

スクリーンショットでは伝わりませんが…さすがは4K。その滑らかなフォントや精細なイメージに驚くばかり。ちなみにデフォルトのスケーリングは250%。この設定で非4Kなモニタとほぼ同じくらいのサイズ感です。

IPS液晶なので視野角も広く横から覗いてもご覧の通り。

視野角の広いIPS液晶

初期状態では若干色温度が高めなので必要に応じキャリブレーションをかける必要こそあるものの、輝度・コントラストとも申し分なく大きな不満はありません。

OSはWindows 10 Professionalであらかじめ「April 2018 Update」が適用された状態。

April 2018 Updateが適用済

昨秋リリースされた「October 2018 Update」は不具合が多いので、今春提供予定の次期アップデートが提供されるまではこの状態でいくつもり。

プレインストールソフトがてんこ盛りだったら嫌だな…と思っていましたが、HPのツール以外に入っていたのは『マカフィー リブセーフ』やNetFlix、LinkedInへのリンクくらい。それらをサクっと消して普段使うアプリをインストールしましたが、高速なPCIe NVMe M.2接続SSDのおかげで導入はスムーズ。

デバイスマネージャーの情報によると、今回入手した個体に搭載されたSSDはサムスンの『MZVLB512HAJQ-000H1』。Crytal Disk Markの結果を見ると一目瞭然ですが…馬鹿みたいに速いです。

Crytal Disk Mark

キーボードはFnキーのON/OFFが逆転した状態で初期設定されていたため、BIOSより「Action Keys Mode」を無効に変更。タイピングの感触自体は良好なのですが、ベゼルの狭額化で本体幅が狭まったところにわざわざテンキーをねじ込んだせいで両端ギリギリまでキーが配置されており慣れるには若干時間がかかるかも。

ただ、夜中子供を寝かしつけたその横で薄暗い中作業することも多いので、キーボードバックライトは凄く重宝します。

キーボードのバックライト

アクティブペンも少しばかり試してみました。液晶保護フィルムを貼ったせいかペン先の滑りや筆圧検知が鈍く細かなお絵描きには向かない感じでしたが、メモ書き程度なら問題ありません。

アクティブペンの描き心地

一通りの確認を終え、Windows Updateと最新BIOSの適用まで済ませたら8460wとの性能差を身を持って体感すべくベンチマークを実施。(8460wのベンチマーク結果は過去記事の最後の方を参照)

Intel Core i7-8705Gは「Radeon RX Vega M GL」とは別にiGPUとして「Intel HD グラフィックス 630」も積んでいるので念のため手動で切り替えながら双方で計測。まずはOpenGL系のCINEBENCHから。

CINEBENCH 11.5 (iGPU)

CINEBENCH 11.5 (dGPU)

CINEBENCH 11.5 (64bit)
HD グラフィックス 630OpenGL49.08 fps
CPU8.58 pts
CPU(シングルコア)1.95 pts
Radeon RX Vega M GLOpenGL103.92 fps
CPU8.53 pts
CPU(シングルコア)1.90 pts

CINEBENCH R15 (iGPU)

CINEBENCH R15 (dGPU)

CINEBENCH R15
HD グラフィックス 630OpenGL52.24 fps
CPU801 cb
CPU(シングルコア)173 cb
Radeon RX Vega M GLOpenGL113.00 fps
CPU785 cb
CPU(シングルコア)166 cb

続いて定番の3DMark。

3DMark 11 (Performance 1280×720)
HD グラフィックス 6302,052 points
Radeon RX Vega M GL9,615 points

3DMarkでこれだけの数字が出てればゲームもそこそこ楽しめそうです。

ベンチマーク実行中はCPUとGPUの温度をモニターしていましたが、時期的に室温が低いことやCINEBENCHや3DMark 11は1回あたりの実行時間が短いこともありCPUが90度を超えることはありませんでした。ただ、冷却効率があまり高くないのか連続して負荷をかけ続けると、サーマルスロットリングが働きっぱなしになりベンチマークのスコアが上記の1/3以下にまで落ちるケースが見られたのが少々気掛かりではあります。

一方、サウンド面では旧来のノートPCからは想像出来ない音の解像度に感激。筐体サイズ的に低音がそれほど出ないのは致し方ありませんが、内蔵スピーカーでも「ながら聴き」には十分すぎる音を聴かせてくれます。

HP Thunderbolt3ドック 120W G2との組み合わせ

PCの買い替えに向けて昨年入手しておいた『HP Thunderbolt3ドック 120W G2』との組み合わせについても触れておきましょう。

HP自ら「Thunderbolt対応のUSB-Cポートがあれば、HP以外のパソコンからも接続できます」と言うだけあって有線LANやDisplayPort、USBハブなどの機能拡張に関してはSpectreと組み合わせても当然動作します。

thunderboltデバイス

唯一、ドック天面を押して本体の電源を入れるリモートスイッチのみ機能しませんでしたが、どうせドック本体は見えない位置に設置する人が多いでしょうからあまり問題にはならないでしょう。

一方、個人的に心配していたのがUSB PowerDelivery(以下、USB PD)による給電に関して。同ドックは最大100W(20V/5A)の電力供給が可能なアダプタとしての機能も有するもののSpectre側がUSB PDに対応しているのか明確でなかったのですが、ドックのみ繋いだ状態でもACアダプタのプラグ挿し込み口の隣にあるLEDが点灯し給電状態にあることが確認出来ました。(もちろんタスクトレイのアイコンも充電中の状態になります)

端末に付属するACアダプタが150Wまで対応するのに対しUSB PDは最大100Wまでしか供給出来ないので一時的に充電が追い付かなくなる可能性はありますが、さきほどの掲載したベンチマークの実行中にモニターしていた消費電力はせいぜい瞬間的に90Wに達する程度だったので大丈夫かと思われます。

おかげでHP Thunderbolt3ドック 120W G2と本体付属のACアダプタを同時に繋いでおく必要がなくなり配線がゴチャゴチャしません。

HP Thunderbolt3ドック 120W G2との組み合わせ

ただ、Thunderbolt 3対応USB Type-C端子の備わる位置の関係で少しばかりケーブルが邪魔になるのが残念なところ。次世代標準として採用の広まるUSB Type-Cなだけに、どこかのサプライメーカーがL型プラグを採用したケーブルをそのうち出してくれるでしょうからそれまでは我慢です。

まとめ

今回我が家にやってきた『HP Spectre x360 15-ch000』(2018年6月モデル)。限られた使用時間ながら高性能なPCによる恩恵を日々感じています。

4コア8スレッドのCPUにパワフルなdGPU、15.6インチの4K液晶という妥協のないスペックは現像や画像編集などのクリエイティブな用途において至極の作業環境を与えてくれるだけでなく、息抜きのゲームでも快適なプレイを約束してくれます。

一般的なPCの平均単価に比べると決してリーズナブルとは言えませんが、よくよく見ればこれほどコスパに優れた端末も他には見当たらないような気がします。良いものを長く使いたいわたしのような人間にとっては最高の一台かもしれません。

8460wと同様に長い付き合いになりそうな予感がします。不具合頻発のため返品しました。(追記参照)

不具合が酷くて使い物にならない(2019-03-14)

何らかの拍子にCPUの周波数が0.8GHzまで下がってしまい再起動するまで元に戻らなくなってしまったり、端末が落ちたり固まったりするという症状が頻発しており購入から2か月弱の間に既に2度もリペアセンター行き。それでも問題解消には至っていません…。

ファンから異音が出ていたり風量が弱々しかったりしたので当初は冷却系のトラブルを疑ったのですが、ファンを交換して貰っても状況は好転せず。ネットを閲覧しているだけでもCPUの温度が70度に迫るなど薄型端末の宿命でもある冷却機構の能力不足も遠因な気がしますが、周波数が0.8GHzにまで落ちる現象はサーマルスロットリングとは関係なく起きているようでまったくもって謎です。

リペアセンターでも「発熱によるトラブル報告が多いことは把握している」とのことでしたが、検査ツールではシステムに不具合を確認出来なかったのでこれ以上踏み込んだ対応は難しい…とのことで、以後の対応はカスタマーケアセンターに移管。

しかし、このカスタマーケアセンターがかなりの曲者。人件費削減のためサポート窓口業務を中国にBPOしているようで、現地のオペレーターが日本語を7~8割程度しか解してくれないので症状を伝えるのも一苦労。向こうは向こうなりに頑張って対応してくれようとはしているのですが、そもそも技術面での知識が不足しているようで返答に詰まると「リカバリして様子をみてください」を繰り返すばかり。

「これ、ソフト側の問題ではないよね…?」と思いながらも状況的に従うほかないので言われるがまま何度もリカバリを繰り返すものの案の定何ら変化はなく現在は向こう預かりな状態。

困ったものだ。

返品(2019-03-19)

カスタマーケアセンターではまともな回答が期待出来ないのでその後自分で色々調べてみたのですが、米国HPのフォーラム内に同じような事象の報告(これとかこれとか)を発見。

様々な考察がなされていますが、Spectre x360 15-ch000が解決困難な何かしらの欠陥を抱えておりその問題が放置されているのは間違いないっぽい。日本HPが同端末をたった4か月で旧モデル扱いにして慌てて在庫処分を図っているのはこの問題を認識してのことかな…?と邪推したくもなります。

その後カスタマーケアセンターからは「とりあえず基板交換させてくれ」との提案がありましたが、何かしら根拠があっての対応ではないようだし先程の報告の内容も踏まえると完治は到底期待出来そうにないので今回は返品させて貰うことになりました。

返金までには2~3週間かかるとのこと。その間は予備機でしのいで、お金が戻り次第代わりの端末を考えようと思います。

仕事で使う法人向け端末の信頼性や耐久性の高さにはとても満足しているのですが、同社の個人向け端末に関してはあまり良い印象がありません。返品するのもBluetooth対応のはずがそもそもBluetoothのチップが積まれていなかったdv2605/CTに続き2度目だし、今回利用したサポート(カスタマーケアセンター)のクオリティの低さもあって評価はダダ下がり。

Spectre、Envy、Pavilionなど同社の個人向け端末の購入をご検討中の方は相応の覚悟をもって注文された方が良いかもしれません。

スペクトルx360の不具合で悩んで、こちらにたどり着きました。私は2019年モデルの13インチ最新モデルで1月末購入で謎のフリーズ、強制シャットダウンなどを繰り返してます。やはり不具合品なんでしょうかね…

ヒロさん:
なにもHPに限った話しではありませんが…個人向けの端末は高性能なパーツで構成されていてもそれを活かしきるだけの信頼性は担保されていないのだと思います。(でないとあの値段で売れないですよね)

Spectre x360シリーズは廃熱の問題が大きいと思うので、OSの電源設定で「最大のプロセッサの状態」を99%にしてCPUのターボブーストが働かないようにすると少しはマシになるかもしれません。

それでもダメなら買い替えを検討された方が幸せになれるかも…です。

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